ちょっと油断するとオタク電波を受信しがちのぼくですが、『思想地図』第3号の編集も着々と進めています。寄稿も集まり始めています。 まずはお知らせですが、じつは次号では円城塔氏に短編(論文ではなくて小説)を寄せてもらっています。そしてこれがじつにすばらしい。例のシンポジウム「アーキテクチャと思考の場所」への応答になっているとともに、『Boy's Surface』のような思弁的で奇妙な恋愛小説にもなっています。円城氏の作品のなかでも、一、二を争うものなのではないかと思うので、ぜひお読みください。 他方、今回はまた福嶋亮大くんにご登場願っているのですが、こちらの村上春樹/東方論もたいへんすぐれています。先日乱入したGEISAIのスーパー☆ラルクブースの黒瀬くんとの対談で、ぼくはメガホン片手に「ゼロ年代には、大文字の、すなわちコンセプチュアルな文学/芸術は死んで、その外部のジャンクを次々と文学認定、