脳や神経を持たない単細胞生物の粘菌がつくるネットワークをもとに、人間社会の交通網や情報ネットワークの最適化にもつながる理論モデルを構築することに、手老(てろう)篤史・科学技術振興機構研究員らの研究グループが成功した。22日発行の米科学誌「サイエンス」に発表した。 研究グループの手老研究員や中垣俊之・北海道大准教授、小林亮・広島大大学院教授らは、「迷路を解く粘菌」の研究で、2008年に「イグ・ノーベル賞」を受賞している。 実験に使ったのは、「モジホコリ」という真正粘菌。複数のエサを見つけたときに形成する栄養輸送ネットワークに着目し、輸送効率や迂回(うかい)ルートなどの機能を解析した。関東地方に見立てた寒天の主要駅に相当する場所にエサを配置し、粘菌をはわせたところ、JR東海道線など現実の鉄道網を、ほぼ再現するケースもあった。 実験を重ねてネットワーク形成の“粘菌理論”を導き、コンピュータ
<研究の背景と経緯> 現在、送電網、金融システム、航空便や鉄道網、電話やインターネットなど、物流・情報のさまざまな輸送ネットワークが構築されており、私たちの生活に欠かせないものとなってきています。このような重要なインフラ・システムは、外部からの攻撃やアクシデントに対して強い必要があります。すなわち、このようなネットワークは構築・維持コストや断線に対するリスク管理機能など、さまざまなコストや機能の条件をバランス良く満たす必要があり、とても難しい問題になっています。アクシデントに強いネットワークは、必然的にコスト効率が良くない余分の輸送路を必要とする側面を持ちます。このような重要な問題であるにもかかわらず、ほとんどのネットワークは個別の国・自治体により明瞭な設計法則なしに構築されています。 一方、同じように集合間の輸送ネットワークを作成する生物がいます。真正粘菌の変形体です。この生物のネットワ
中心点と他のすべての点との中心性得点について,実際の差と最大可能な差の比率により算出される,グラフ内の中心性の分布の尺度。
今日は、韓国人のクラスメートのWが我が家に遊びに来た。 彼は、先学期のクラスで私のチームメートでもあった戦友。 某一流投資銀行を経て、ケンブリッジ大学で博士号を取り、うちのコンサルのロンドンオフィスへ。 その後、韓国に戻って携帯アプリの会社を立ち上げ、IPOした後、ベンチャーキャピタルを自分で立ち上げた人。 一言で言えば、一般的なMBA生が卒業したらなりたいものを、全てやってきたような人。 私としては、彼に会うと常に面白い話のネタをくれるので、話すのは本当に楽しい。 Wは「外で食べよう」と言っていたらしいが、ルームメートのYEが、「うちに遊びに来てよ」と無理やり誘ったらしい。 しかし、彼女は自分では料理を作らんので、私に何か作ってくれという。 取り急ぎビーフカレーを準備。 しかし、カレーだって出来るのに1時間はかかる。 作り始めて10分くらいしてから、 「え、そんなに時間かかるの?でもWK
ネットワークの中で、各ノードの持つエッジ数の確率分布がべき乗則に従うスケールフリーネットワーク(scale-free network)。 スケールフリーネットワークに関するBarabasiたちの論文が報告されて10年。 その論文では、異なると思われていたネットワークたちは、実はこのスケールフリーという共通性を持つことがわかり、このスケールフリーネットワークがどのように出来上がるかそのモデルも示された。 そんな論文の発表10年を記念(?)して、サイエンスでは特集が組まれている。 特集の概略に続いて、Barabasi自身が記事を寄せている。 非常に読みやすい記事で、スケールフリーネットワークの論文がどのような文脈で発表されたか、その後の発展、そして将来展望がまとめられている。 トポロジーだけでなく、やはりシステムとしての振る舞いが重要問題ということで、後半はそれについて触れられている。彼自身は
潜在的な顧客にとっての物やサービスの価値が、既にその物・サービスを利用している顧客の数に依存すること。より多くの顧客が物・サービスを利用するにつれてその物・サービスの価値が増す場合、その物・サービスには、正のネットワーク効果があるという。例えば、ビデオテープの規格、パソコンのOS、キーボードの配列、通信ネットワーク、クレジットカードのブランド等に見られる。 需要側のネットワーク効果(demand-side network effect)と供給側のネットワーク効果(supply-side network effect)があり、需要側のネットワーク効果は、ネットワーク外部性と呼ばれ、供給側のネットワーク効果は、規模の経済とも呼ばれる。 直接のネットワーク効果(direct network effect)と間接のネットワーク効果(indirect network effect)があり、直接のネッ
認知心理学は1960年代に成立した当初は、人の心をコンピュータ・メタファーによってアルゴリズムのようにモデル化しようとする試みだった。それまでの主流の心理学での行動主義が人の心を観察不可能なブラックボックスとして研究していたのとは対照的である。人の心を情報処理的にモデル化する方法は今では認知主義と呼ばれ非難されてもいる。しかし、当時は画期的な考え方であり、同時期に現われた人工知能と共に認知科学という学際分野を確立することになる。 1970年代にいち早く情報処理アプローチ(認知主義)を批判し始めたの、認知心理学という概念を提唱したナイサー本人であった。1979年にナイサーは「認知の構図」を発表し、人の心は環境との関係によって決まるという相互作用的な循環論を提唱した。これは知覚心理学者ギブソンの影響を受けたとはいえ、以後の認知主義批判の先駆ともいえる。 1980年代に認知主義への批判が本格的に
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く