21世紀のトイレに水はいらない!(後編)自然界に生きる微生物の力を借りた新発想のバイオトイレ誕生秘話 正和電工株式会社 代表取締役 橘井 敏弘 氏 2007年8月31日 ●トイレが汲み取り式から水洗式に変わったとき、排泄物が一瞬にして目の前から消え去る水洗トイレがとても文化的で、素晴らしいものに映った。しかし、水洗トイレは9割以上を水分が占める排泄物を、飲めるほど安全な大量の水で薄めて流す仕組みだ。1人が1日に60ℓ以上の水をトイレのために消費し、汚水の処理には多額の費用が投じられている。 ●正和(せいわ)電工が手掛けるバイオトイレは、既存のトイレとは全く違うメカニズムを持つ。排泄物の水分を効率的に除去し、残った固形物はバイオの力で分解してしまう。水を使わずに、衛生的に排泄物を処理できる仕組みなのだ。 ●同社の橘井敏弘(きつい・としひろ)社長がバイオトイレの存在を知ったのは15年前の