富士市公共交通協議会が16日、同市役所で開かれ、岳南鉄道(同市、畠山建二社長)が営業赤字の続いている厳しい経営状況を説明し、事業継続が困難であることを報告した。 同社によると、旅客輸送は1967年度は510万人だったが、2010年度は77万人に激減。貨物も69年度の99万8千トンが10年度は6万4千トンに縮小した。さらに来春の貨物輸送の休止が追い打ちになったという。 鉄道事業収支だけでみると、10年度は6200万円の赤字が、貨物輸送が皆無となる12年度は8900万円の赤字に拡大する見込みとした。出席した委員からは「市民の足として大きな問題。真剣に考える必要がある」などと意見が出た。 畠山社長は「公共交通としての使命感で頑張ってきたが、自助努力だけでは限界に来ている。富士市の社会基盤として、今後も岳南鉄道が必要かどうか議論していただきたい」と述べた。