身近な人でおいしそうに食べるといえば、父がいます。 年末に脳梗塞で入院した父をみて、兄弟が「うまそうに左手で昼飯を食っていた」ということがまず印象に残ったのもそのためかもしれません。 10年前に認知症になってからも、そして2年前に軽い脳梗塞になってもほとんど日常生活動作は自立できていたのですが、食事も今までは普通に食べていました。 さすがに今回は右半身麻痺になり、利き手とは反対の手で食べるのでこぼれてもよいように食事用の介護エプロンを着る必要があり、また発症直後のために全粥・きざみ食でした。 しかも5人部屋の大部屋で、そのうち2人が意識障害で経管栄養ですし、他の方も食事中に排泄を訴えていました。 30年前に外科系病棟で看護師として勤務していた時から、病院の食事風景としては私には見慣れている雰囲気なのですが、さすがに父にとっては食欲をなくすような状況だろうと思います。 ところが父は周囲の状況