先日、月刊WiLL8月号を読んでいたところ、拓殖大大学院の遠藤浩一教授の『菅直人総理』という亡霊――第三の道か破壊主義か」という記事が非常に興味深かったので紹介しようと思います。私はこれまで、菅首相や仙谷由人官房長官、鳩山由紀夫前首相には国という枠組みを否定・軽視したいという傾向があるのではないかと何度か書いてきましたが、遠藤氏はその点を平成10年に菅氏にインタビューした経験談をもとに分かりやすく説いています。 遠藤氏は、「自立した市民が共生する社会を作りたい」と述べる菅氏に、なぜ「国民」ではなく「市民なのか」という点について質問したそうです。以下、少し長くなりますが、WiLLから引用します。 《そこで、私は、こう訊きました。「市民」という用語の濫用は、むしろ菅さんが問題視しておられる公共心の欠如にアクセルをかけているように思われます、自立した市民の育成というのは、要するに公への責任感の回