今年に入り、日本に入国して発症する患者も150人近くに上り、この10年で最大だった2010年に並ぶ勢いで増えている。国立感染症研究所は、旅先での虫よけや発症時の早期治療を訴えている。 デング熱は、デングウイルスの感染で高熱や関節痛が起き、その後発疹が出る。ショック状態となり死亡する場合もある。 同研究所などによると、今年になりフィリピンで8万7000人、ベトナムで3万6000人など、東南アジア6か国で計18万人近い感染が報告された。国内でも9月23日までに旅行者ら計146人が発症、昨年の同時期の2倍強。この10年の中でも急増した一昨年同時期の計174人に迫っている。 デング熱はヤブ蚊が媒介し感染が広がる。東南アジアでは都市への人口集中に伴い、屋内でも繁殖するネッタイシマカが増え、年々流行が広がっているとみられる。