ネット界隈のリフレ派は、2012年末までの民主党政権に景気が底をうっていたのを認めると心の中の何かが壊れるのか、最近は景気遅行指数の就業者数をもって第2次安倍政権になってから景気が良くなったと主張している。マネーストック、期待インフレ率、インフレ率はどうでもよくなったのか、景気一致指数の有効求人倍率を見なくて良いのかも気になるが、就業率ではなく就業者数をみると色々と奇妙な事が起きるのを指摘しておきたい。 1. 金融危機よりもバブルの頃が不況になる 就業者数で景気評価すると、バブルの1991年12月(就業者数6417万人,完全失業率2.1%)よりも、金融危機の頃2000年12月(6462万人,4.8%)の方が景気が良くなる。アベノミクスが進んだ2016年12月(6499万人,3.1%)は、金融危機のときより景気が悪いが、バブルの頃よりも景気が良くなる。2017年まで考えれば、金融危機の頃より