中国経済の定点観測。中国の4-6月期の実質GDP成長は前年同月比+4.7%となり、政府目標の+5%ペースを下回ったが、上半期全体で均すと+5%ペースが続いていることになっている。本ブログなどは未達どころか今年4%も割れるに決まっていると言ってきたので未達でも+4.7%というペースは驚きであるが、これにはカラクリがある。デフレ(デフレーターが-0.7%)なので実質GDPが膨らんで見えるのである。 名目GDPに直すと4%となる。インフレ下の名目GDPからインフレで膨らんでいる分を控除すべきなのは分かるとして、(日本も経験してきたように)デフレ下のGDPは名目値で見る方が体感に近い。ここまでが教科書的だとして、中国の場合、GDPやCPIのボラティリティと比べてGDPデフレーターのボラティリティがあまりにも大きいし、我々がイメージする過去の中国景気の推移と合わせるとデフレーターの方がGDP本体では