それこそ『魔女の宅急便』以来の懸案だった『アリーテ姫』が完成して、フィルムの形になりはじめてくると、ずっとずっと頭の中のかなりの部分を占め続けてきたものを片づけるときが来た感じがした。 かわって、それこそアリーテのように「この次には何をしようか」考えるときが来たのだ。 ちょっとくらい趣味を持ってみるのもよいのではないか、という気もした。 趣味。 模型雑誌をパラパラめくったりしていると、あいも変わらず「零戦はほんとうは何色に塗られていたのか」という記事が載っていた。国産機として最大の生産数実績(1万機以上)を持つ零戦という飛行機の機体に塗られていた色調がやっぱりわからない、という。やっぱり、というのは、ずっと以前から同じようなことが述べられ続けてきた経緯があるからだったのだが。 以前からいわれてきた「明灰白色」説、「明灰緑色」説に加えて、この頃には「飴色」説まで登場しており、あるいは、外国の