「人工知能(AI)」が「幻滅期」に入った。米ガートナーの新技術に対する市場の期待度を調べるハイプ・サイクル調査では、日本市場は2018年10月に幻滅期の手前の、過剰にもてはやされる「ピーク期」にあった。4月には熱が冷め市場が停滞する幻滅期に突入した。ただAI技術はオープン化が進み、個人事業主や中小企業などの小さな事業者でも活用できる環境が広がる。これからはAIをより冷静に捉えて戦略的に事業化を進める必要がある。 冬の時代 「日本はすでに幻滅期にある。海外では18年秋からAIは『冬』に入ったといわれてきた」とガートナージャパン(東京都港区)の亦賀忠明ディスティングイッシュト・バイスプレジデントはこう指摘する。ハイプ・サイクルの調査は公式には8月に結果を発表する。ただ前回調査から半年がたち、幻滅期への突入を確実視している。 ハイプ・サイクルは新技術への期待を時系列にグラフ化してまとめる。誇大な