神戸大海洋底探査センター(KOBEC)の巽好幸教授らの研究グループは、活火山が近くにない有馬温泉(神戸市北区)で高温の温泉が湧出するメカニズムを解明した。西日本の地下にあるプレートの動きや温度を分析した結果、有馬の地下にある比較的若くて熱いフィリピン海プレートが源泉を生むことを突き止めた。九州に活火山が密集する要因も併せて明らかにし、火山の成立要因をさらに調べることで防災にも役立つ成果という。論文は14日に英国のオンライン科学誌に掲載された。 論文は同大大学院や防災科学技術研究所(茨城県つくば市)に所属する研究者5人が発表した。 国内の温泉の多くは、地下水が火山のマグマで温められて地表に湧き出したものとされる。ただ、近畿地方には活火山がなく、有馬の湯は「西日本の地下に存在するフィリピン海プレートが沈み込む際に海水を取り込み、地中深くで放出したものが源泉」という説が一般的だった。 巽教授はこ