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ブックマーク / geopoli.exblog.jp (72)

  • 本の紹介:フリードマン『戦争の未来:その歴史』 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はよく晴れまして、相変わらず真冬の気温でした。 さて、久しぶりに読んだの感想とメモを。 すでにツィッターや一部の講演などで紹介しておりますが、私が今年読んだの中でベストの一冊について書きたいと思います。 Future of War: A History by Lawrence Freedman 原題を直訳すれば『戦争の将来:その歴史』という、ちょっとわかりづらいものになるのですが、その内容を簡単にいえば「次の戦争はこうなる!」というコンセプトで書かれた、いわば「将来戦」や「未来戦記」についての文献を、歴史的に振り返ったものです。 有名なところでは、SFライターのH・G・ウェルズの一連の作品だといえばおわかりいただけるかもしれませんが、さらにイメージしやすいところでは、80年代から90年代にかけて活躍したトム・クランシーの著作、それにややマイナーですが『第三次世界大戦』など

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    meech 2018/01/04
  • 歴史家は「コメンテーター」になるな | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は暑さが落ち着きまして、晴れておりますが涼しく過ごせております。 さて、久々の更新です。以前番組でも触れたトピックです。 === 歴史家は「評論家」になるべきではない by モシック・テムキン ドナルド・トランプはたしかにアメリカ人のほとんどの人にとって大災害であり、世界にとっても危険な存在かもしれない。ところが彼は歴史家たちにとっては、大きな恩恵を与えてくれる存在だ。 なぜなら彼の政権がグロテスクに映れば映るほど、歴史家たちはその理由を説明するために、ケーブルニュースの番組でたった30秒の非難や、新聞の記事の中の引用しやすい言葉のために呼ばれるようになったからだ。 私も歴史家の一人だが、われわれの注目されるべき職業がこうして注目を浴びるのは喜ばしいと考えている。 ところが同時に私は、歴史が、矢継ぎ早かつ表層的な形で、しかもそのほとんどが歴史的な「アナロジー」を引き出す形で表

    歴史家は「コメンテーター」になるな | 地政学を英国で学んだ
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    meech 2017/08/29
    “「歴史を知っている」と感じている人が陥りやすい「全知全能的錯覚」とでもいうべき点です。というのも、私は過去にある「歴史家」と自称する人物の勉強会に参加した時に、この人物が「私はあの時代をよく知ってい
  • 共産主義と自由民主主義は似ている? | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から曇っております。それほど寒くはないですね。 三日坊主になるかもしれませんが今年2回目のブログ更新として、年末年始に読んだの紹介を。 すでにツィートしましたが、去年私が読んだの中でのベストは、英語ではShooting Up、そして日語では超予測力だったわけですが、さっそく面白いに巡り会えたと実感しております。 The Demon in Democracy: Totalitarian Temptations in Free Societies Ryszard Legutko 原題を直訳すると『民主制に潜む悪魔』という感じでしょうか。原著者はポーランド人の学者で、このは英訳したもののようです。 その内容を簡単にいえば、「私は共産主義の世界と自由民主主義の世界の両方で人生を過ごしてきたけど、両方とも実はけっこう似てない?」というもの。 著者によれば、共産主義も自由民

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    meech 2017/01/06
  • トランプ新大統領はリアリストか? | 地政学を英国で学んだ

    今日の津軽は曇りがちで時折小雪の舞う天候でした。 さて、放送(https://goo.gl/DNywMW)でも取り上げた、ロバート・カプランがワシントン・ポスト紙に寄稿した「トランプはリアリストではない論」の要約です。 === 対外政策ではリアリストではないトランプ By ロバート・カプラン 大統領選で当選を果たしたトランプは対外政策では「リアリスト」であると呼ばれているが、信じないほうがいい。たしかに彼は大雑把なリアリスト的な直感をもっているかもしれないが、これはリアリズムにとって悪い知らせとしかならない。 私のようなリアリストにとって、彼が選挙で選ばれたことは非常に心配なことだ。 リアリズムというのはひとつの感覚であって、それぞれの危機にどうすべきかを教えるようなものではない。そしてそれは悲劇についての成熟した感覚、つまり対外政策はであらゆることが悪く働くことを知っており、注意深さと歴

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    meech 2016/11/25
  • 米陸軍の新たなコンセプト | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は午前中大雨で、午後はなんとか晴れました。ようやく涼しくなってきましたね。 さて、数日前の放送(https://youtu.be/2LjFyA3jkWY)でも触れましたが、米陸軍が新しいコンセプトを発表しまして、そこから示唆されている内容が我が国の実力組織にも影響がありそうということで記事を要約しました。 個人的には90年代から2000年代に流行ったRMAに関する議論のアップデート版だと示唆されているところが印象的です。 === 米陸軍の「マルチドメインバトル」:ジャミング、ハッキング、長距離ミサイル By シドニー・フリードバーグ 毎年開かれる最大の国防カンファレンスの数日前のことだが、陸軍のトップの計画担当者の一人が、陸軍の従来からの活躍の場である陸から、空、海、宇宙、そしてサイバーへとその役割を拡大することを目指す、新たな計画を発表した。 アメリカの国防費が削減に向かっ

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    meech 2016/10/10
  • ポリティカル・コレクトネスが学問の進歩の邪魔をしている? | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜南部は湿ってて不安定な天気でした。 さて、先日の放送(https://www.youtube.com/watch?v=_VBef3QypnY)でも触れましたが、ポリティカル・コレクトネス、つまり「政治的に正しいとされていること」が、実は学問の進歩を妨げているという問題を指摘した記事がありました。 鋭い内容でしたので、その要約を以下にご紹介しておきます。 ==== ポリティカル・コレクトネスは学問の進歩を妨げる By アレックス・ベレゾウ われわれは、学問によって居心地の悪さを感じることがある。 たとえば天文学は、地球が太陽の周りをまわっていることを証明したおかげで、神学における天動説をひっくり返したし、物理学では、われわれの住む宇宙が、いつか日か終わりを迎えるということが唱えられている。 そしてDNAの配列は、われわれの当の祖先や、ガンやアルツハイマーの遺伝的傾向を暴くことによ

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    meech 2016/08/29
  • 参院選の結果に左右されない日本の安全保障 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝方にけっこうやばい雲がかかっておりましたが、昼になると晴れてきました。 さて、久しぶりに書きます。 もちろんブログをお読みの皆さんは選挙に行かれた方がほとんどだと思いますが、今回の参院選に関連して、ひとことだけ。 見方は色々あるでしょうが、純粋に数的なところをみれば、やはり今回の選挙では「自民党が勝った」という分析が正しいことになりそうです。 では奥山さんは嬉しいのですか、それとも悔しいのですか、と聞かれるかもしれませんが、私はどちらかと言えば、 「選挙の結果など、どうでもいい」 と冷ややかに見ている部分があります。 「いやいや、選挙の結果が国家の運営にも影響してくるから、やはり選挙は重要なのでは?」 とお感じになるかたもいらっしゃるでしょうが、私はこのような選挙が行われても、常にどこかで虚しさを感じている人間になってしまいました。 その理由は、戦略論を学んでしまったか

    参院選の結果に左右されない日本の安全保障 | 地政学を英国で学んだ
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    meech 2016/07/15
    “結論からいえば、日本が国内的に何をしようとも、そして自民党が選挙で圧勝しようとも、それは「相手」のいる戦略がかかわってくる紛争については、(よくても)たった半分のことであり、われわれの力ではどうする
  • 絶版本の最終販売 | 地政学を英国で学んだ

    お知らせです。 すでにご存知の方も多いと思いますが、私がを出していた五月書房が倒産しました。 五月書房といえば、私がデビュー作である『地政学』(これも絶版)を出していただいたほか、二冊目のミアシャイマーの『大国政治の悲劇』をはじめ、数々の戦略を翻訳して出させていただいた小さな出版社でした。 惜しくも昨年の夏に破産申立てをして倒産が確定したわけですが、困ったのはこれからも販売していくはずだった訳書たち。というのも、在庫として倉庫に預けられていた分が破産管財人の管理下に入ってしまったからです。 それが今回、ようやく何冊か入手できまして、販売できる状態にまでこぎつけることができました。 もちろん絶版なので、在庫が無くなってしまえばそれで販売終了です。今回で当に「絶版」が確定してしまうわけです。 いずれも専門書ですし、決して安いばかりというわけではないですが、私が選んで心血を注いで翻訳し

    絶版本の最終販売 | 地政学を英国で学んだ
    meech
    meech 2016/05/19
    うわ、絶版情報か…。どうりでAmazon取り扱いないわけだな…
  • 新刊が到着しました | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から曇ってて寒いです。春なのに冬ですね。 さて、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんがお知らせです。 私が編訳したルトワックの新書の見が昨日届きました。まずは論より証拠、写真をご覧ください。 うーん、写真も帯もなぜか過激です(苦笑 中身についてはすでに放送やラジオの番組の中でも触れておりますが、さすが世界的な戦略家らしい、極めてユニークかつ斬新な中国論であります。 具体的には私が監訳した『自滅する中国』を「中国2.0」の状況を解説しているものだとして、このはその「2.0」から現在採用されている「3.0」という選択肢はどのようなものなのか、なぜそれが選択されたのか、そしてそれに対して日はどのように対処すべきなのか、という大きく三つのテーマについて論じたものです。 詳細についてはぜひお手にとって読んでみていただきたいのですが、個人的に嬉しかったのは、彼の主著である『

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    meech 2016/03/19
  • カーナビで劣化する人間の脳 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はよく晴れて気温も上がりました。まるで春でしたが油断は禁物です。 さて、前回の放送(http://www.nicovideo.jp/watch/1455881590/https://www.youtube.com/watch?v=qZKPDyBBAXw)でも解説した、カーナビというテクノロジーが人間の脳や能力に劣化を引き起こしているとする記事の要約です。 この結論なんですが、暗い話かと思いきや、ちょっと話を拡大しながらも、意外に味のある終わり方をしていて、思わず「うまい!」と言ってしまう書き方です。 === カーナビを信じるな? By グレッグ・ミルナー 16-2/11 NY Times 今月のはじめにアメリカ人のノエル・サンティラン氏は、アイスランドに旅行にでかけた。空港からすぐ近くの首都レイキャビクのホテルまでレンタカーを借りたのだが、その際にカーナビを頼りに運転を始めた

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    meech 2016/03/02
    “たとえばオーストラリアでは、ノースストラドブローク島に行こうとして車ごと太平洋に落ちてしまった日本人旅行者がいたが、彼は「カーナビが道だと言い張るのでそれに従ったまでですよ」と証言している”
  • なぜビジネスマンは政治家に向かないのか | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から曇っておりまして、時折小雨になるような状態です。 さて、先週の放送(http://www.nicovideo.jp/watch/1456284440)でも解説しましたが、タイム紙のコラムニストがアメリカの「トランプ旋風」に対して、やや冷ややかな視点から興味深いコラムを書いておりましたので、その要約を。 ビジネスマンと政治家には求められるスキルが違うことをよく言い表した、とても優れた記事です。 === なぜビジネス界のスターはダメな政治家になるのか by ダニエル・フィンケルステイン 16-2/17 The Times 1933年2月1日のことだが、著名な新聞のコラムニストのウォルター・リップマン――彼はアメリカのエスタブリッシュメントの思慮深く健全な代弁者である――は、重要なメッセージを携えて、大統領に選ばれたばかりの人物の待つジョージア州に向かった。 その人物とは、

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    meech 2016/02/29
  • たった5分で国際関係論を習得する方法 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はあいかわらず快晴で寒いです。 さて、日の大学では現在期末試験の真っ最中かもしれませんが、ちょっと前の記事で、私が『米国世界戦略の核心』という(絶賛絶版中)を訳したこともあるハーバード大学のスティーブン・ウォルト教授が、卒業する学生たちに向けて「復習」的な意味を込めて書いたブログ記事が面白かったので、その要約です。 その内容は「国際政治学を5分でマスター」というぶっ飛んだものですが、そのエッセンスの部分はけっこううまくまとめられておりますので、興味あるかたはぜひご参考まで。 === 大学の国際関係論の学科を5分でマスターする方法 by スティーブン・ウォルト ここニューイングランド地方は晩春を迎えたが、これはつまり米国内の全国の大学やカレッジで卒業シーズンを迎えたことを意味する。もちろん卒業に向けて忙しい学生やホッとしている学生もいるかもしれないが、私は彼らの多くが密かに

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    meech 2016/01/28
  • イスラム聖戦士はジャンクフードがお好き | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はどんよりと曇っております。小雨もありましたがそれほど寒くはないですね。 さて、今週の番組(http://live.nicovideo.jp/gate/lv199750503)のほうでも少し触れたトピックですが、FTにISISの戦闘員たちのガキっぽい趣味や嗜好について紹介した記事がありましたので、その要約を。 今回は原文にはない写真による図説を多めに心がけました。 === 「イスラム国」の戦闘員たちは自分たちが軽蔑している西側諸国のお菓子やガジェットが好き by エリカ・ソロモン ●「イスラム国」の建国のためにシリアに続々と終結している外国の戦闘員たちは過去の復活を目指しているはずなのだが、自分たちが嫌う現代の西側諸国の菓子やガジェットへの好みは維持したままだ。 ●シリアの現地の人々はこのような戦闘員たちが、首切りや集団虐殺などを使って支配しようとする恐怖の中で生きなければな

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    meech 2016/01/21
    "シリア東部の田舎の人々の多くは、ISISの外国の戦闘員たちがやってくるまでレッド・ブルのようなエナジードリンクの類を見たことも聞いたこともなかったのであり"
  • シーパワー論のまとめ:前半 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はなんとか晴れておりまして、ようやく来の真冬の朝らしくなってきました。 さて、正月早々から中東の宗教戦争や株式市場の乱高下が始まっておりますが、今回紹介するのは去年の英エコノミスト誌に掲載された、地政学・戦略学的にも重要なシーパワーに関する記事の要約です。 授業などで使うというほぼ個人的な用途としての試訳ですが、重要なところをハイライトしておりますのでご参考まで。 === シーパワー:海を支配するのは誰か? 15-10/17 The Economist ●アメリカは次の数日間に、世界のほとんどが注目しないところで、台頭しつつある中国海軍の力に挑戦することになる。その挑戦とは、中国が領有権が争われているスプラトリー(南沙)諸島で建設している人工島の、周囲12カイリと推定される領海内でパトロールを実施する形で実行されるのだ。 ●米海軍は2012年以降、中国が領有権を主張する構造

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    meech 2016/01/08
  • 日韓合意について米専門家の見解 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から快晴です。真冬にしてはそれほど寒くないと感じるのは私だけでしょうか? さて、昨年末の電撃的な日韓合意ですが、この問題について追いかけているアメリカの研究者の見解について探していたらFP誌のサイトにリンド教授の簡潔なインタビューがあるのを教えてもらいましたのでその要約を。 ======  日の巧妙な「自責の念」の知恵 ●第二次大戦中に日軍によって女性や少女が性奴隷を強制された、いわゆる「慰安婦」を巡る、長年にわたる外交面での停滞に終止符を打つために交わされた日韓国による今週の月曜日(12月28日)の合意は、ジョン・ケリー米国務長官を含む人々に、その直後から賞賛を受けている。 ●NYタイムス紙の社説では両政府がこの問題について「終わりを求めたことで賞賛されるべきである」と書いており、英ガーディアン紙もこの合意を「明らかな前進だ」と書いている。 ●ところが国際政治

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    meech 2016/01/04
  • なぜわれわれは一人の人間にしか感情移入できないのか | 地政学を英国で学んだ

    今日の甲州は朝から晴れて快晴ですが、気温がかなり低めです。 さて、先週の放送(http://live.nicovideo.jp/gate/lv244148252)でも紹介したNYタイムズ紙の記事ですが、その内容が極めて示唆に富むものであったので、あらためてここで紹介します。 内容は「なぜ人間は相手が一人だけだと感情移入することができるのに、複数の人間の場合には関心が薄れるのか」という根的な心理学の問題について切り込んだもので、大変興味深いテーマについての最近の知見を元にしたものの要約です。 === 哀れみの算術 by スコット・スロヴィック&ポール・スロヴィック http://www.nytimes.com/2015/12/06/opinion/the-arithmetic-of-compassion.html?_r=0 ●われわれは「一人の死は悲劇だが、百万人の死は単なる統計上の数字で

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    meech 2015/12/25
  • 鄭和の遠洋航海伝説を利用する中国 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は久々に朝から晴れてくれました。連日の集中豪雨はすごかったですね。 さて、すでにツィッターにも流しましたが、アメリカ中国海洋政策の専門家であるジェームス・ホームズとトシ・ヨシハラの二人が共同で書いた古い記事が面白かったので、その要約を。 === Soft Power at Sea: Zheng He and Chinese Maritime Strategy by James Holmes & Toshi Yoshihara Oct. 2006: Proceedings ●2005年版の米国防総省の中国軍事レポートでは、中国の国家戦略を見極めるのが難しいとして、北京の公式発表のほか、建造中の船の数など、具体的なものしか掲載していない。 ●ところが真相に迫るには、彼らのアイディアと歴史を参考にすべきだ。 ●そこで参考になるのが明時代に東南アジアの水域まで航海した鄭和の活躍(1

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    meech 2015/09/19
  • 南シナ海:中国擁護論 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は昼まで快晴でしたが、午後に入って曇りまして、にわか雨も降りました。梅雨らしい天候です。 さて、南シナ海における中国の埋め立て問題に関して、リベラルなジャパンタイムズ紙が中国側の立場を擁護する論調の米国の専門家の記事を掲載しており、非常に興味深かったのでその要約を。 ==== 新たな「中国バッシング」の始まり BY マーク・バレンシア(中華人民共和国海口市の中国南海研究院の非常勤上席研究員) ●我々は再び「中国バッシング」を目にしている。今回の理由は、南シナ海での島や暗礁の埋め立て活動である。米国防総省は、中国が現状を変更し、政治的に不安定な状態を発生させ、国際的な法や規範からはずれ、これらの「地形」(features)と呼ばれる場所を「軍事化」していると非難している。 ●アシュトン・カーター米国防長官はとりわけ「暗礁を航空基地にすることは主権の行使の範囲に該当するとは言えず

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    meech 2015/07/15
  • 相手を説得したいならメールよりも口頭・対面で | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は午前中こそ完璧な梅雨の雨模様でしたが、午後は雨があがりました。 さて、戦略家として有名なエリオット・コーエンの講演会に出て興味深い話を聞いてきたのですが、その内容は後回しにして、今日は先日の放送(http://ch.nicovideo.jp/strategy/live)でも紹介した、シカゴ大学のビジネス・スクールで行われたある実験の内容についての記事の要約を。 === The Mouth Is Mightier Than the Pen By MATT RICHTEL 15-6/27 New York Times http://www.nytimes.com/2015/06/28/business/the-mouth-is-mightier-than-the-pen.html?_r=0 口はペンよりも強し byマット・リクテル ●新しい実験で判明したことがある。それは、書い

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    meech 2015/07/11
  • 特殊部隊の戦略論 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から初夏の快晴です。カラッとしていて気持ちいい週末ですね。 さて、今月末に都内某所で研究発表する特殊部隊の理論について少し。 突然なのですが、某学会で「特殊部隊と戦略論」というテーマで話をすることになりました。 きっかけは、なんといっても私が特殊部隊について知りたかったからという、なんとも逆説的なもの。実はわたしはいままで特殊部隊については映画などで見聞きしたことはありながら、それについては全くの素人。 ただし十年ほど前に、このの中で自分の指導教官が戦略レベルからの分析として何章か書いていたこともあり、少々気になっていたのはたしかです。 ただし日で出ているを見てみると、どうも各国の特殊部隊事情や、その装備品などを紹介するものは多いのですが、具体的にそれがどのような「戦略的効果」、つまり「いかにそれで戦争に勝てるのか」ということについて書かれているものは、私がさらっと

    特殊部隊の戦略論 | 地政学を英国で学んだ
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    meech 2015/05/13