「もはやテロリスト。救いようがない」「特定されて社会的に終われ」 日を追うごとに過激になるインターネット上の書き込みに、山梨県の高橋直人健康増進課長はため息を深くした。 【画像】「自粛警察」の事例4つ 「炎上」のきっかけは5月2日夕、県内55例目の感染者発表だった。東京都在住の20代女性。山梨県の実家に帰省中の1日にPCR検査を受け、2日朝に陽性と判明した。記者会見した県は、女性が検査結果が出る前の1日夜に高速バスで帰京したと発表した。 ところが翌3日、女性の申告は虚偽で、本当は検査結果を知った2日午前にバスに乗ったことが発覚した。同乗客への注意喚起のため、県がこの事実を発表すると、女性の名前や住所、勤務先や顔写真など真偽不明の情報がネットに交錯。県には「もっと女性の情報を出せ」と電話やメールが殺到した。 県は会見で人権上の配慮を求めたが、会員制交流サイト(SNS)では「私も女性と同じバス