どうもこの言葉自体が大変に厄介な構造的問題を抱えている気がする。 この言葉の語感から想定される意味は2つある。 まず1つは「弱者の男性」。身体や経済状況など、何らかのハンデを背負った男性である。 DVや性的被害など、弱者のカテゴリに入りながらも男性であることを理由に支援体制が受けられないケースは様々にあり、 そういった議論をすすめるにあたって、様々な理由により弱い立場の男性を包括的に表す言葉として使用される……この意味であればまだ言葉の輪郭線がはっきりしておりわかりやすい。 厄介なのはもう一つの方だ。それは「男性として弱者」な存在を指す用法である。一般にはこちらの意味で使われる方が多いだろう。 これは世間で漠然と「男性としての魅力」と言われるような容姿、経済力、社会的立場、コミュ力などを持たない男性を指す用法だ。 かといって彼らは女性的なのでもない。あくまで「無」に近いのだ。 この時点でや