「ポジティブシンキングがもてはやされていますが、そもそも人間とは、放っておくとネガティブなことを考える生き物なんです!」と、コンサルタント、エグゼクティブコーチとしてメンタル面の指導も行う李 英俊さん。ネガティブ思考は危機管理能力でもあると続ける。「『もし危険なことが起きたらどう対処するか?』とネガティブな事態を想定することで、しかるべき対策を予め取っておくことができるのです。ワイドショーなどで有名人の不幸ネタをつい楽しんでしまうのも、私たちが失敗のシュミュレーションをするのが好きだからだといえます」 人間は、危機管理のためにネガティブ思考になりがち。加えて、特に日本人は遺伝子的にもマイナス思考になりやすいそうだ。「アフリカ人やアメリカ人の多くがポジティブ遺伝子と言われるセロトニントランスポーターL型を持っているの対して、ほとんどの日本人は不安遺伝子のセロトニントランスポーターS型