5月8日、理化学研究所は、「STAP細胞論文への研究不正認定に対する小保方晴子さんの不服申し立てにつき、再調査の必要はないとの結論に達した」と記者会見を行った。 マスコミでは、調査に携わった委員にも研究不正があるのでないかと伝えられ、1月末に世紀の大発見と騒がれたこの問題は3カ月を経てなお、連日の盛り上がりを見せている。 確かに理研は問題の多い組織であり、そのことは私自身も他の記事で指摘させていただいている。しかし相対的に見たときには、理研はかなり誠実かつ真面目な組織であると言えるだろう。 今回は、同じく1月半ばに問題が報道されたSIGN研究に関する東大病院と理研を比較してみたい。 不正内容の実態の差 STAP問題は既に再三報道されているが、理研の小保方さんと共著者により発表された、再生医療などへの利用が期待されるSTAP細胞の論文について、論文中の画像が不正に改竄・捏造されたのではないか