現在のマイクロプロセサでは、SRT割り算器で商を求める方式が広く使われているが、浮動小数点の除算や平方根の計算には、別の方式も使われている。その代表的なものが、ニュートンラプソン(Newton-Raphson)法とゴールドシュミット(Goldschmidt)法である。これらの方法では、商や平方根の近似値を初期値として、誤差を計算し、次々と近似値を補正するというプロセスを繰り返して精度を改善して行く。このため、これらの方法は、一般的に反復法と呼ばれる。 Newton-Raphson法による除算 a/bの商をQとすると、Q=a×(1/b)である。ここでf(X)=1/X-bという関数を定義する。そうすると、f(X)がゼロとなると、1/X=bとなり、X=1/bとなる。このようなXが求まれば、a×X=Qとなり割り算ができる。ということで、割り算は、f(X)=0となるXを見つけるという問題となる。 N