県は14日午前、豚コレラの感染疑いがあった県畜産試験場(塩尻市)の豚について、国機関の検査で感染が確定したと発表し、感染拡大を防ぐため試験場で飼育する豚351頭の殺処分を始めた。15日朝までに全頭を処分し、16日までに試験場敷地内への埋却や消毒の作業を終える予定。阿部守一知事は養豚農家が求める飼育豚へのワクチン接種について、全国を対象にした接種が必要とし「国で速やかに方針を決めてもらえるよう働き掛けたい」との考えを示した。 県農政部によると県の遺伝子検査で陽性を確認した8頭のうち、国の検査機関に送っていた検体について、14日午前5時に農林水産省から感染確定の連絡があった。県は午前7時、県庁で対策本部会議を開催。本部長の阿部知事が殺処分開始を指示した。 県の検査で陽性を確認した豚は、いずれも試験場内で生まれた。感染後2週間ほどでできるとされるウイルス抗体を持っておらず、感染初期段階だったとみ