まずは、上記の写真をご覧ください。 いま放送中のNHKの朝ドラ、「ブギウギ」の一場面です。 右は、「東京ブギウギ」を世に送り出した作曲家・羽鳥善一(モデルは服部良一)。そして左は、ヒロインの福来スズ子(モデルは笠置シヅ子)。 このドラマのヒロインは、昭和ブギウギで一世を風靡した天才歌手・笠置シヅ子をモデルとしていますが、笠置の才能をみぬき、大スターに育てた作曲家こそ、日本ポップス界の生みの親・服部良一でした。 この連載コラムは、ウクライナをめぐる歴史や文化をテーマにしていますが「ブギウギ」とウクライナにいったい何の関係があるのでしょうか? その問いをときあかす前に、服部良一という不世出の音楽人について、もう少々ふれておきたいと思います。 ■「越境する音楽人」服部良一 服部良一。いうまでもなく日本ポップス界の生みの親、国民栄誉賞も受けた巨人です。しかし、日本での活躍は、服部の偉業の半分でしか
