1994年に創刊された、グラビアとインタビューテキストで声優の人となりを届ける月刊誌『声優グランプリ』(主婦の友インフォス)。歌って踊る声優が活躍するようになるなど、近年激変する業界を見つめてきた。2012年4月から編集長を務める廣島順二さんに、これまでの声優業界、そしてその未来について聞いた。 声優専門誌、その始まりは 『声優グランプリ』(以下、声グラ)は1994年に季刊として始まった。97年から隔月刊に、そして2000年に月刊となり、毎月10日に発売している。約2万部を発行。声優のもっとも魅力的な「声」を伝えられない活字媒体というハンデがあるが、その代わりに濃いインタビューとグラビアで見せるところに最大の特徴がある。どのような経緯で始まったのか。 「それまで声優が登場するのは、主に徳間書店の『アニメージュ』、KADOKAWAの『ニュータイプ』などの老舗月刊アニメ誌でした。ときどきインタ