『半沢直樹』(TBS)の続編が待ち望まれている中、同じ演出家・福澤克雄氏による2夜連続のスペシャルドラマ『LEADERS』(3月22日、同23日)が放送された。 両作品は、香川照之ら複数の出演陣が共通。それだけでなく、骨太で重厚な演出も同じだった。福澤作品はスポンサー筋や世間におもねらないところが痛快だ。『半沢直樹』では銀行の暗部や銀行マンの狡猾ぶりを遠慮会釈なしに描いたが、『LEADERS』でも企業の戦後史を誰に気兼ねすることなく活写した。 世間におもねらずリアルな史実を描く福澤演出 このドラマの舞台はアイチ自動車で、主人公は愛知佐一郎(佐藤浩市)。言うまでもなく、モデルはトヨタ自動車と、2代目社長で事実上の創業者・豊田喜一郎である。ドラマはトヨタの全面協力の下、史実に基づいて作られた。 中身は甘口ではなく、90年代までの常識なら、高視聴率を取れるような作品ではなかったはずだが、関東地区