drhirochinn.work 今回は、細菌やウイルスなどの病原体から我々の体を守る働きである免疫機能の一つである抗体の話です。先の記事「免疫のしくみ」でも出てきましたが、様々な抗原と特異的に結合できる免疫グロブリン分子であり、我々の血液や体液に多量に存在しています。 構造 構造は上図のごとく、2本の重鎖(H鎖)と2本の軽鎖(L鎖)、計4本のポリペプチド鎖から構成されたY字型構造を取ります。 実際に抗原に結合する部位は、Y字の先端の部分で抗原結合部位と呼ばれます。一つの抗体はある特定の抗原を認識します。これを「抗体の特異性」といいます。 1種類の抗体は1種類のB細胞によって作られるため、多様な抗原に対して各々のB細胞は、それぞれ異なる抗体を産生することができます。 つまり、抗体の可変領域には抗原が、定常領域には免疫細胞が結合しますので、抗体の生物活性は、可変領域を介した抗原に対する結合力