酵母プリオンタンパク質のオリゴマー形成過程が感染強度を決定 -オリゴマー内の非天然相互作用が感染性の高いプリオンの凝集体を導く- ポイント 酵母プリオンSup35NMが、温度に依存して、可逆的にオリゴマーを形成 プリオンドメインの89~108番目のアミノ酸領域が会合し、オリゴマー形成開始 オリゴマー形成時の非天然相互作用が、感染性の高い脆弱なアミロイド構造を生成 要旨 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、プリオン病※1の原因物質と考えられているプリオンタンパク質のように振る舞う酵母プリオン※2Sup35NMタンパク質が、非天然相互作用※3によってオリゴマー※4を形成し、感染性の高いプリオン凝集体の構造を導くことを世界で初めて発見しました。これは、理研脳科学総合研究センター(利根川進センター長)田中研究ユニットの大橋祐美子訪問研究員(日本学術振興会特別研究員)、田中元雅ユニットリー