かつて熊本県や鹿児島県の不知火海沿岸で暮らし、いまは関東地方などに住んでいる水俣病の未認定患者194人が国と熊本県、原因企業チッソに損害賠償を求めた訴訟は24日、東京地裁で和解が成立した。 原告は、未認定患者でつくる水俣病不知火患者会(熊本県水俣市)の会員で、同会が起こした訴訟で初めての和解。熊本、大阪の2地裁でも和解に基本合意しており、近く成立する見通しだ。 和解内容は、チッソが1人当たり210万円の一時金を支払い、国と熊本県は医療費の自己負担分と療養手当を支給。チッソはさらに、原告団へ2億円の団体加算金を支払う。