出産時の事故で重い脳性まひになった子どもを対象に3000万円の補償金が支払われる制度、「産科医療補償制度」をご存じでしょうか。 来年1月で制度開始から5年を迎えるため、このほど制度の見直し案がまとまりました。 制度はどのように変わり、どんな課題があるのでしょうか。 科学・文化部の信藤敦子記者が解説します。 「産科医療補償制度」とは 「産科医療補償制度」は、出産時の事故などで重い脳性まひになった子どもを対象に、医療機関に過失があるかどうかに関係なく3000万円の補償金が支払われる制度です。 脳性まひの介護や家族の経済的負担の軽減などを目的に、平成21年1月から導入されました。 現在、99.8%の医療機関が加入していて、補償金の元となる保険料は、妊婦が医療機関に支払う出産費用のうち3万円が「掛け金」として充てられています。 この3万円は、妊婦に健康保険組合などから支払われる「出産育児