こんな時だから、あんまりネガティブなことは言いたくない。みんなが自分にできることは何か? と考えながら、上を向いている時だから、批判めいたことも書きたくない。 だが、この1週間、気になっていたことがある。日本のリーダーはいったい何をやっているのだろうか、と。おかげで新聞の『菅総理の一日』という、これまで滅多に読むことなどなかった記録を毎朝見るのが日課となった。 菅直人首相はいろんな人と会っているらしい――。それだけは分かった。 そして、姿を見せなくなってから1週間たった3月26日午後7時半過ぎ。NHKを見ていたら、総理の記者会見が始まった。その表情は疲れているようにも見えたし、いつもと変わらないようにも見えた。オーラがない。声に張りがない。そんな気もしたし、それは以前からだったような気もする。 「地震発生から2週間を迎えた。被災された多くのみなさんに、改めて心からお見舞いを申し上げます」─