中国とベトナムをめぐる南シナ海の状況が緊迫している――。5月3日、中越間での領土帰属問題がある南シナ海の西沙諸島近海において、中国海洋石油が大規模な石油掘削を発表したのが事の発端である。 両国とも、掘削予定エリアは、それぞれの排他的経済水域にあたるとしてお互いを批判。その後、ベトナムと中国の船舶が衝突する事態に発展した。 南シナ海に眠る巨大な資源 同地域がセンシティブなのは資源埋蔵量が巨大と言われているためだ。報道によれば、中国海洋石油は、石油が世界最大級の産油国サウジアラビアの埋蔵量のほぼ半分に相当する1250億バレル、天然ガスも500兆立方フィートと試算している。