1970年代に米中接近を推進し、「米中国交正常化の立役者」と呼ばれた米国のヘンリー・キッシンジャー元国務長官。米国の親中派の代表的人物とされ、訪中回数は100回を超えるが、台湾を訪問したことは一度もない。台湾の学者は、キッシンジャー氏の死去は密室政治や大国間の裏取引が行われていた古い時代の終焉(しゅうえん)を意味するとの見方を示した。
東京国立近代美術館で展示されている原田直次郎の「騎龍観音」。これを告知するフェイスブックの投稿が台湾から注目を集めた。この絵はかつて台湾で流行し、「都市伝説」として記憶している人が多いためだ。 龍の背に乗った観音菩薩が描かれたこの絵は、洋画家だった原田が1890年に手掛けたもので、2007年には重要文化財に指定された。 台湾では1960年代から80年代にかけて流行したとされる。「水害の際、観音菩薩が上空に現れた」「パイロットが撮った写真に観音菩薩が写り込んでいた」などとして宗教団体が広めたとみられる。大量に印刷されて出回り、著作権を巡って裁判にかけられたこともある。 同美術館の投稿には繁体字で「台湾では多くの人がこの絵を知っている」「家の近くにあるベジタリアンの麺店の壁にかかっている」「台湾で展示してほしい」などのコメントが寄せられた。
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