精密板金加工を得意とする鹿児島ケース(鹿児島県日置市)。3代目社長の居迫伸孝さんは、先代の急逝をきっかけに事業承継しました。当時、会社は債務超過状態。生産現場では納期遅れが多発し、徹夜・残業が常態化していました。世界的ベストセラー『ザ・ゴール』に感銘を受けた居迫さんは、生産管理の大切さを繰り返し伝え、社員の気づきを促していったところ、納期遵守率が次第に向上していきました。輸送費を削減して利益を残すこともできるようになり、債務超過状態を前倒しで解消することに成功しました。 【図解】値付けに役立つ価格弾力性のイメージとは 「鹿児島ケース」は精密板金加工の技術を駆使して機械部品を製造する会社です。金属製の薄い板を複雑な形に高精度で加工し、完成した部品を機械メーカーに納めています。顧客は県外が圧倒的に多く、その5割は九州、4割が中国・関西、1割が関東です。 鹿児島ケースの創業は1985年。初代の居