10月に与野党7人の国会議員を招いて開催した「カジノ導入とギャンブル依存症対策を考えるシンポジウム」。カジノ法案審議のタイミングと重なり、注目を浴びた。(撮影・新田哲史) もしも、家族のポケットから定期入れが落ちて、そこから消費者金融のカードが11枚も出てきたら、どんなに驚き、戸惑い、絶望的な気持ちになるだろうか---。そんな壮絶な体験をしたのが、一般社団法人「ギャンブル依存症を考える会」の田中紀子代表だ。 ギャンブル依存症を巡っては厚生労働省の研究班が今夏、疑いのある患者が536万人いると打ち出し、衝撃を与えた。カジノ解禁が現実味を帯びるとともに、その注目度は上昇しているが、そもそも患者の実態はどういうものなのか? 彼らはなぜギャンブルに「ハマって」しまうのか? ---田中さんが現代ビジネスに手記を寄せ、夫の作った借金地獄から回復に至るまでの壮絶な体験、社会や政治ができる対策について率直