生命誕生から現在に至る進化史の中で飛躍的な変化をもたらした10個の出来事を「発明」と銘打って、最新の科学的知見を引用しつつ、スリリングに推察していった1冊。 個人的に、進化については本や論文をそれとなく読み、最新の知見もなるべくフォローするように心がけているが、大概は学校で習って以来、進化を意識しなくなり、知識が古くなっている人もいるだろうと思う。そうした人たちが進化について再学習するのに、最も適した本であるように思う。 もし、チャールズ・ダーウィンが輪廻転生でこの世に蘇るのなら、まずこの本を読んでもらい、最新の知識を得てほしいと思えるぐらい、進化研究の現状がよくまとまっている。 先日、著者の前作「ミトコンドリアが進化を決めた」の書評を書いた(参照)が、関連して読もうと予約していた本書が図書館で手に入ったので、GWの暇を使って(本当は暇じゃないのだけど)、一気に読み上げてしまった。前作では