経済産業省は27日、2035年ごろをめどに官民で次世代の国産旅客機の開発を進めると明らかにした。三菱重工業が撤退した「三菱スペースジェット(MSJ、旧MRJ)」の反省を踏まえ、1社ではなく複数社による開発を促す。経産省は研究費用のほか、技術の規格づくりや部材の安定調達などを幅広く支援する。経産省が同日の産業構造審議会で「航空機産業戦略」の新たな案を示した。岩田和親経済産業副大臣は冒頭で「部品
とても長くなりました。10,000字を超えています。 途中で読み疲れちゃうようだったら、ブックマークなどを利用して、分けて読んでいただけると幸いです。 なにがあったのか、まず事実関係を確認「売れなかった」からではない。一部の論者は「MRJはユーザーのニーズに合っていないから失敗した」とかいう誤解をしているようですが、そうではありません。ニーズに合っていたか、よい飛行機だったか、という問題ではないのです。旅客機の開発はお金と時間がかかるので、最初に「見込み客」との契約を行い、それが成立した時点で開発を決定するのです。この顧客を「ローンチ・カストマー」と言います。 MRJの場合、ローンチ・カストマーは全日空でしたが、開発が進むにつれて海外からの発注も獲得しており、将来的に採算がとれるかどうかは別として、「顧客ニーズに合わない」的外れの製品ではありませんでした。 もちろん、これから開発する飛行機
三菱航空機は、ジェット旅客機「スペースジェット」の開発費を大幅に縮小することに伴って、来年4月以降、従業員をおよそ20分の1に減らすなど、最小限の体制とする方針を固めました。 国産初のジェット旅客機「スペースジェット」をめぐっては、開発を手がける三菱航空機の親会社、三菱重工業が新型コロナウイルスの影響で需要の回復が見通せないため「いったん立ち止まる」とし、開発費を大幅に縮小する方針を示しています。 関係者によりますと、これに伴って三菱航空機は来年4月以降、従業員を150人程度まで減らす方針を固めました。 これは1年前と比べおよそ20分の1の規模で、人員の削減にあたっては原則としてグループ内で配置転換を行うとしています。 また、アメリカ・ワシントン州にある開発拠点についても、来年4月までに試験飛行などの活動をやめ、4機ある機体の保守や管理に限る方針を決めました。 これによって、スペースジェッ
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三菱重工業は国産初のジェット旅客機「三菱スペースジェット」について、新型コロナウイルスの影響で需要の回復が見通せないため「いったん立ち止まる」という方針を表明し、当面は飛行試験を見合わせて開発費を大幅に縮小することになりました。 三菱重工業は30日、来年度から3年間の経営計画を公表し、子会社の三菱航空機が開発している「スペースジェット」について、新型コロナウイルスの影響で航空機の需要の回復が見通せないため、開発は「いったん立ち止まる」としました。 三菱重工としては、開発費をこれまでの10分の1程度に縮小して1年当たりおよそ70億円、3年間で200億円程度とし、当面は飛行試験を見合わせますが、機体の安全性を担保する国の型式証明を取得するための作業は今後も続けるとしています。 スペースジェットは2008年に事業が始まり、日本の航空機産業を育成するプロジェクトとして期待を集めてきましたが、部品の
三菱重工業が国産初のジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)の開発費や人員を大幅に削減し、事業を凍結する方向で最終調整していることが22日、複数の関係者への取材で分かった。新型コロナウイルスの流行が直撃し、納入先の航空会社の需要回復が当面見込めないと判断した。巨額の開発費を投じ、官民で約半世紀ぶりの国産旅客機を目指したが、ノウハウ不足で6度納期を延期していた。国の産業政策にも大きな打撃となりそうだ。 30日に発表する中期経営計画で詳細を説明する。今後は航空需要の動向を見ながら、事業を再開するかどうかを検討するとみられる。
新型コロナウイルスの感染拡大で、三菱スペースジェットの開発は事実上の中断に追い込まれている。6月以降、三菱航空機が持つ試験機はすべて試験飛行を行っていない。大きな理由は開発費の制約があるからだ。航空当局から安全性の承認を得る「型式証明」を早期に取得したい考えは変わらないが、試験飛行ができなければ、いったん立ち止まるしかない。 データの再検証などを優先 現在、飛行できる試験機は、米国の拠点・ワシントン州モーゼスレークの空港に4機、名古屋空港に1機の計5機がある。ただ、米国の4機は古い設計によるもの。名古屋空港にある試験機(10号機)は、飛行制御機器の配置を変更して1月に完成した新型機だ。型式証明を取るためには10号機の試験飛行を繰り返す必要がある。 新型コロナ問題が起きる前、三菱航空機は10号機を早期に米国に送り、型式証明の取得を急ぐ構えだった。しかし、新型コロナの感染の広がりで経由地の空港
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