高梨沙羅(25=クラレ)がまさかの失格から涙のラストジャンプを飛んだ。 新種目の混合団体で1番手を務めたが、1回目の飛躍後、スーツ規定違反となった。その回の高梨の得点は加算されない状態となり、上位8チームによる2回目進出が危ぶまれたが、残り3人が奮起して8位通過。高梨は目をうるませての2回目で98・5メートルを飛んで泣き崩れた。最終的に、日本は合計836・3点で4位に入った。 ◇ ◇ ◇ スタートゲートに入った高梨の目は、ゴーグルの奥で涙でうるんでいた。飛び出すと、空中で踏ん張り、98・5メートルで着地した。直後、もう涙が止まらない。両手で口を押さえ、しゃがみ込んだ。1回目のスーツ規定違反による失格後、憔悴(しょうすい)。チームメートへ謝罪の言葉を繰り返した。「大丈夫」という仲間の声掛けに最終的に「最後まで飛びます」と、自ら2回目も飛ぶことを決意。涙のラストジャンプとなった。