野田佳彦首相は12日、東京電力福島第1原発視察をめぐる不適切発言で引責辞任した鉢呂吉雄前経済産業相の後任に、枝野幸男前官房長官を内定した。同日午後には正式発表する。夜には新閣僚の皇居での認証式を終え、態勢を立て直した上で、13日召集の臨時国会に臨む考えだ。 枝野氏は菅内閣の官房長官として、原発事故収拾に関する政府内の調整役を担ってきており、適任と判断したものとみられる。 鉢呂氏が10日に辞任した直後、首相は藤村修官房長官を臨時代理に指名した。ただ原発事故対応を政権の最優先課題に掲げていることから後任を早く決める必要があると判断している。枝野新経産相は原発事故の補償問題やエネルギー政策見直しに取り組むことになる。 鉢呂氏は9日の記者会見で、8日に視察した福島第1原発の周辺地域について「死の町」と発言。また、視察後の8日夜には都内で報道陣に防災服をすりつけるしぐさをし「放射能をうつす」という趣