新しく引っ越してきた家で、園芸ライターである親の仕事を邪魔してばかりの少女コララインは「あんた邪魔だからこの家の中でも探検していないさい」と突っぱねられる。そして窓の数を数えたり、うじゃうじゃいる虫に驚きながら家中をうろついている内に、コララインは壁紙で隠された異世界への扉を発見してしまう。夜にこっそり飛び込んだその異世界では、もう一組のパパとママが優しく出迎えてくれた。居心地の良いこの異世界にすっかり虜になってしまうコララインだが、ひとつだけ気になることがありました。この世界の住人は全員、目がボタンで縫い付けられていたのです――。 面白かった。 近年のストップモーション・アニメとしては破格の出来なのではなかろうか。予算は50億円以上、製作期間は4年。これだけの年月と金をかけ構築された、手作り感覚あふれる人形の世界はとてもファンタジックでグロテスクなものだ。 主人公コララインの人形だ