『ミシュランガイド 2020』仏版で、3つ星を獲得したパリのレストラン「KEI」のオーナーシェフ、小林圭氏(42)。星の数でレストランを格付けする『ミシュランガイド』は、約30カ国で出版されているが、評価が最も厳しい本場の仏版での3つ星は、日本人初の快挙。ミシュランは「風味の真の名人。正確で綿密、美を追求している」と称賛している。 小林氏は、長野県諏訪市出身。長野や東京でフランス料理の修業を積んだ後、1998年に渡仏。各地のレストランで働いた後、パリで仏料理界の巨匠アラン・デュカス氏のレストランでセカンド(シェフの下)として働き、2011年に自身の店「KEI」を開いた。/文・小林圭(レストラン「KEI」オーナーシェフ) 10歳から料理を遊びで作っていた「料理」に関心をもったきっかけは、両親にあったように思います。父の仕事は「割烹」で、母は「洋食」。買ってきた出来合いのものを食べていた家庭も