→紀伊國屋書店で購入 インド洋上での海上自衛隊による給油活動にかんする法案が、国会で審議される。なぜ、日本はアメリカの「要請」で「国際貢献」しなければならないのだろうか。本書を読めば、その歴史的起源・背景がわかってくる。日本は、戦後、アメリカの理不尽とも思える「要請」に応えることによって、戦後復興を成し遂げ、アメリカにつぐ経済大国になることができた。しかし、いま、アメリカの「要請」に応えることで、かつてのような大きな見返りは期待できない。それどころか、日本の国益にとって、マイナスになるかもしれない。 本書を読んで感じたことのひとつは、戦後の日米関係の下での日本の経済発展のために、いかに多くの犠牲があったかである。そして、それにたいして立ちあがり、果敢に抵抗した市民がいたことである。「占領・復興期の日米関係」とは、国家間の思惑に振りまわされることのない日本国民の闘いであったということもできる