現代の性愛の再考察をテーマとする本欄において、同時代の写真作品について語ることは、極めて有意義な試みであるはずだ。 写真を撮るという行為が、その対象の猥褻さを問わずエロティックな要素を孕む行為であり、またある種のフェティシズム告白であるというのは、古くから言われてきたことである。 そこで今回は、80年代のエロティックフォト全盛期に写真評論家としてデビューし、現在に至るまで写真評論世界の第一人者として執筆活動を続ける飯沢耕太郎氏をゲストに迎えお話を聞いた。 ネット台頭によるエロスの二極化、震災という未曾有のタナトスの果てにある祝祭、エロの未来を切り開く新しいコードと表現…。日本写真界の名伯楽が語る「写真とエロの現在、未来」。ロングインタビューでお届けします。 (2011年4月 東京綜合写真専門学校 飯沢耕太郎氏の研究室にて) 飯沢 実はここ一ヶ月くらい、エロス関連のインタビューが立て続けにあ