先生。何歳だろう。たぶん45歳くらいかな?自分より年上の男の人って歳ぜんぜんわかんない。 すごくいい匂いがする。近くに来た時だけわかる。洗剤の匂いだろうか。 先生に相談していたら、「どうしようかなぁ」と言いながら先生がポケットからタバコの箱を取り出し、慣れた手つきで包装フィルムを外した。私もぼんやりと緑のマークを見つめながら話し続けた。前の上司がタバコ臭かったのは許せないが、先生が外から戻ってきて匂うタバコは妙に心がざわついた。 出入り口のゴミ箱に緑のマークの空箱を見つけたときも、ここに来たんだと、思った。 見学した先生のガイダンスで内容に飽きたので、明日の授業の内職をしていた。時間がかなり押し、何度か腕時計で確認した。説明が丁寧で長い。窓に目をやり、いかにも学校の先生って感じ、と思った。 そのあと先生が私に、僕の話くどかったかな?みんなに伝わったかな?と聞いてきた。そんなことを聞かれると