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ブックマーク / gendai.media (208)

  • 恋心すらセクハラ…若い男性が抱える「新しい生きづらさ」(清田 隆之)

    恋バナ収集ユニット「桃山商事」の一員として、人々の失恋体験や恋愛相談に耳を傾け、そこから見える恋愛とジェンダーの問題を発信している清田隆之さん。彼が現代における「男性性」の問題ととことん向き合ったのが、自身初のエッセイ集である『さよなら、俺たち』(STAND!BOOKS)だ。 日は「ジェンダー・ギャップ指数」で今年、過去最低の121位(153カ国中)を記録した“ジェンダー後進国”ではあれど、それでも若い世代ではジェンダーに対して意識の高い男性が少なくない。そんな男性たちのあいだで起きている変化について、同書の一部を抜粋・再構成しお伝えしたい。 「思い起こすのもおぞましい行動」 以前、東北地方の大学に通う男子学生(Sさん)からこのような相談を受けた。3年生である彼は登山サークルで幹部の役職に就いており、トレーニングのメニューを考えたり、人間関係を調整したりという職務を担っていた。 ある時、

    恋心すらセクハラ…若い男性が抱える「新しい生きづらさ」(清田 隆之)
    movesinthefield
    movesinthefield 2020/08/03
    Netflixで「セックス・エデュケーション」でも見たらいいんじゃないかな。かえって日本の後進性に絶望を深めるかも知れんけど。
  • 日本人はなぜ「人権」をうまく理解できないのか、その歴史的理由(森島 豊) @gendai_biz

    の「特殊な人権」 日人に人権意識は根付いているようで、どうも違うと感じることがある。一方では社会の中に平等意識が強く、自由と平等が確保されているように見える。教育機関や社会でも性別やハンディキャップに関係なく均等な機会の確保が求められている。 他方で、民意を無視した政治があり、力によって一方的に現状が変更されても、国民は欧米のような抵抗運動を起こさない。2015年政府は集団的自衛権の行使をめぐる平和安全法制を、憲法審査会に招致した憲法学者が全員「違憲」としたにもかかわらず、国民の反対を押し切って成立させた。 国民は政府が強引なやり方を行使しても、一旦決められたら反対運動を起こさない。人権は守られているようでありながら、欧米とは意識が違っている。どこが違うのか、なぜ違うのかはっきりしない。これが日の不思議だ。 実は、「人権」は万国共通の理念と思われがちだが、日には欧米と異なる人権理

    日本人はなぜ「人権」をうまく理解できないのか、その歴史的理由(森島 豊) @gendai_biz
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    movesinthefield 2020/06/28
    "一君万民の平等思想" / 天皇の「赤子」とか無辜の民とか、国民を純粋無垢な人達のように扱いたがるのは反抗心などなくただ「忠誠心」だけが内心にあるはず、と規定したいからなのかね。
  • 「それ、気にしすぎだよ」男性が女性の訴えに口をはさむ前に考えたいこと(小手川 正二郎) @gendai_biz

    女子学生たちが語ったこと 新型コロナウィルスの感染拡大をうけて、大学は軒並みオンライン授業となった。私が担当する授業の一部は、毎週教科書や授業資料を読んで課題に答えてもらうオンデマンド型にした。 当初は学生から、ウェブ上ででも教員や他の受講生とリアルタイムでやり取りをしたいという要望も寄せられた。たしかに生のやり取りのよさもあるだろうが、一方で、オンデマンド方式にしたことによる想定外のポジティブな変化も見え始めた。 そうした授業では受講生の回答やコメントから選りすぐったものを授業後に配布し読んでもらっているが、学生たちが他の受講生の前では言いづらかった思いや打ち明けられなかった経験を吐露でき、それを皆で共有できるようになったのだ(もちろん、回答者の氏名や属性は記載せず、他人と共有されたくない回答は掲載しないようにして、回答者のプライバシーを守るようにしている)。 とくにジェンダーにまつわる

    「それ、気にしすぎだよ」男性が女性の訴えに口をはさむ前に考えたいこと(小手川 正二郎) @gendai_biz
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    movesinthefield 2020/06/26
    「俺だって辛い」もどんどん語ればいいと思うんだけど、屁理屈捏ねたりマウント取りたがったり、無駄な自虐でエクスキューズしたり、お陰で増田でもフルボッコが常。シバキブコメもマッチョ過ぎ。どうにかならんかね
  • 全米抗議デモ、ついにトランプは「宗教保守」からも見放され始めた(井上 弘貴) @gendai_biz

    アメリカの知られざる「信仰の力」 8分46秒。ミネソタ州ミネアポリスの警察官デレク・ショーヴィンが、ジョージ・フロイドの首を膝で圧迫し続けた時間である。ショーヴィンは当初、第3級殺人罪と第2級過失致死罪で起訴された。その後、第2級殺人罪に変更され、現場にいた他の3名の警察官も起訴されるに至った。 白人警官が黒人男性を暴力的に死に至らしめたこの事件は、地元ミネアポリスだけでなく、全米の都市で抗議のデモや暴動を生じさせ、各地で略奪や放火にまで発展している。日でも事件と抗議の様子は大きく報道されているが、センセーショナルな映像だけでは十分に見えてこないものがある。それは、アフリカアメリカ人たちの静かな怒りと公正な刑事司法を求める声。そして怒りと声をアクションへと変えていく信仰の力である。 ノースカロライナで生まれ、テキサス州ヒューストンの黒人集住地区である第3区で育ったジョージ・フロイドは信

    全米抗議デモ、ついにトランプは「宗教保守」からも見放され始めた(井上 弘貴) @gendai_biz
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    movesinthefield 2020/06/09
    それでも彼らは妊娠中絶を禁止するためにトランプ支持し続けました、になるんでしょ知ってた。
  • 「学歴詐称疑惑」再燃の小池百合子…その「虚飾の物語」を検証する(近藤 大介,石井 妙子) @gendai_biz

    「近藤大介 北京のランダムウォーカー」と題したこの連載は、普段は毎週火曜に中国を中心とした東アジア情勢に関するレポートを載せ、最後に推薦新刊図書の書評を加えている。だが、今回は特別編として、元政治記者の近藤大介氏と、現在ベストセラーになっている『女帝 小池百合子』(文藝春秋刊)の著者で、ノンフィクション作家の石井妙子氏との120分にわたる緊急対談をお届けするーー。 まさに「虚飾の政治家」 近藤: 新著『女帝 小池百合子』(以下、書)のご出版、おめでとうございます。まだ発売から一週間なのに、早くも大変な話題を呼んでいますね。7万部を超える勢いで、アマゾンのの総合ランキングでも、10位前後で推移しています。 前作『原節子の真実』(新潮社刊、2016年)を読んで、これは平成日における映画人評伝の最高傑作だと思いましたが、今回の新著は、平成・令和日政治家評伝の最高傑作ですね。いやあ、腰を

    「学歴詐称疑惑」再燃の小池百合子…その「虚飾の物語」を検証する(近藤 大介,石井 妙子) @gendai_biz
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    movesinthefield 2020/06/05
    オタサーの姫政界版究極形。嘘で塗り固めた人生でも、その嘘が好きな人はたくさんいる。
  • 「風俗発言」で炎上した岡村隆史は、かつての僕だ(富岡 すばる)

    先日、芸人の岡村隆史が自身の失言を謝罪する出来事があった。きっかけは彼がラジオで発したコロナ禍に関するコメントだ。 「今は辛抱。神様は人間が乗り越えられない試練は作らない」 「コロナが収束したら面白いことあるんです」 「収束したらかわいい人が短期間ですけれども、お嬢(風俗嬢)やります」 こうした彼の女性蔑視と取れる言葉をネットニュースで見た際、真っ先に僕が思ったのは、彼の言う「人間」に女性やセックスワーカーは含まれていないのだろうかということだった。 「風俗発言」を冷ややかな目で見ていたけれど… 僕は、20代前半にゲイ男性向けの風俗店で働いていた経験がある。男が男に性的サービスを施す店だ。当時お金を稼ぐために決意して風俗に入ったが、下着姿でプロフィール写真を撮られた時の陰な気持ちを思い出し、岡村の発言は冷ややかな目でいた。 だが、ネットで彼の発言が炎上していくのを見ているうちに、ふと思う

    「風俗発言」で炎上した岡村隆史は、かつての僕だ(富岡 すばる)
  • 脅迫・中傷・投石・落書き・密告…多発する「コロナ差別事件」の全貌(辻田 真佐憲) @gendai_biz

    新型コロナウイルス感染症で、不安の暴走が止まらない。日各地で、信じがたい差別事件が相次いでいる。 「感染している学生の名前や住所を教えろ」「殺しに行く」(朝日新聞、4月8日)、「学生を殺しに行く」「学生の住所を教えろ」「大学に火を付ける」(毎日新聞、4月16日)、「殺す」「この時期に海外旅行なんて生物兵器かよ」(北海道新聞、4月20日)。 これらはすべて、集団感染が発生した京都産業大に寄せられた脅迫電話やメールの文言である。さらに同大では、学生がアルバイトの出勤を拒否されたり、職員の家族がこどもの保育を断られたりする被害も出たという。 これひとつでもたいへんな問題だが、いまはコロナ禍でどんどん新しいニュースが報道され、古いものはすぐ流れ去ってしまう。 これでは同じことが繰り返されかねない。そこで以下では、ここ約1ヵ月に報道された差別事件などを振り返ることにしたい。 これを読むと、中世の魔

    脅迫・中傷・投石・落書き・密告…多発する「コロナ差別事件」の全貌(辻田 真佐憲) @gendai_biz
    movesinthefield
    movesinthefield 2020/04/30
    「普通の日本人」らしい仕草。
  • 男性は「見えない特権」と「隠れた息苦しさ」の中で、どう生きるか(西井 開) @gendai_biz

    男性同士の「対話の場」で見えたこと 最近ある少年漫画が流行っているというので読み始めた。主人公の少年がライバルとともに成長しながら迫りくる敵を倒していくという王道のストーリーなのだが、厳しい特訓の最中や強敵に苦戦しているときに、彼が心の中で繰り返し叫ぶフレーズが気になった。「俺は男だ。だから耐えるんだ…」。耐えることと男性であることの間に一体何の関係があるだろうか? 「男らしさ」は常に我慢、勝利、挑戦、競争などと紐づけられて語られてきたし、またそうしたストーリーを取り込んだ男性たちは無意識のうちにそれに沿うようにふるまってきた。そのふるまいが、男性自身を生きにくくさせ、周囲に害を与えているとしたら…。 「男性性は変わらなくてはならない」。イギリスのアーティストであるグレイソン・ペリーの『男らしさの終焉』は、「男らしさ」に縛られることがいかにネガティブな影響を生み出しているか、またどうすれば

    男性は「見えない特権」と「隠れた息苦しさ」の中で、どう生きるか(西井 開) @gendai_biz
    movesinthefield
    movesinthefield 2020/03/08
    「お前に俺の気持ち(辛さ・大変さ)が判ってたまるか!」と「誰も俺の気持ちを判ってくれない」を交互に言うのもう止めようよ、と思ってる。誰に言うわけではないけど。とりあえず父親の話は聞こうと思ってる。
  • 映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) @gendai_biz

    福島第一原子力発電所の事故を描いた映画『Fukushima 50』(若松節朗監督)が3月6日公開される。 これは、一種の「戦争映画」だ。福島第一原発を戦場として描き、吉田所長以下の職員たちを兵士として英雄的に描く。 娯楽映画として、よくできている。 原発のプラント内の再現度が高い。といって、私自身が実際の原発を見ているわけではないので、どこまで再現されているかは確証できないが、リアルに感じた。 凄まじい事故だということ、原発内部の構造がよく分かる。そして、現場の職員たちの危機感もよく伝わってきた。よくぞ、日は無事だったと思う。 しかし、大きな問題のある映画だ。 混乱の元凶は「総理」だったのか? 娯楽映画なので、作劇上、主人公であるヒーローに対し、悪役が必要なのは分かる。 この映画が扱う戦争では、倒すべき相手は「どこかの国」でもテロ組織でもなく、暴走している原発だ。 そして原発そのものは敵

    映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) @gendai_biz
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    movesinthefield 2020/03/07
    予告見て邦画独特の手垢がついた演技にウンザリしたけど(役者というより演出、監督の問題)それに加え想定通りの善悪の単純化 /「現場」を称揚する映画の政治的意図。
  • 映画館に右翼が突入、あやうく上映中止になった同性愛映画(此花 わか)

    2月21日に公開される映画『ダンサー そして私たちは踊った』は、物語の舞台であるジョージアでのプレミア上映の5,000枚のチケットが13分で完売されたほどの話題作だ。 しかし国内最大の教徒数をもつとされるジョージア正教会は、ジョージア国立舞踊団の男性団員同士の同性愛を描いた作に対して、「ジョージアとキリスト教の価値観を貶める」との声明を発表し、上映中止を求めた。そして、なんと、プレミア当日には右翼部隊が映画館に突入し、空前の騒動が巻き起こったという。 同性愛やアイデンティティに目覚める主人公メラブを演じるのは、コンテンポラリーダンサーとしてジョージアで活躍するレヴァン・ゲルバヒアニ。監督にInstagramで見いだされ、作でスクリーンデビューした彼は、21歳にして様々な映画祭で主演男優賞を獲得している。 作は、伝統的なジョージア舞踊を踊る青年たちの成長を描きながら、「~人らしさ」とい

    映画館に右翼が突入、あやうく上映中止になった同性愛映画(此花 わか)
  • 涙なしには読めない…武漢肺炎に最初に警鐘を鳴らした医師の「遺書」(近藤 大介) @gendai_biz

    2月6日夜9時30分 「不条理の文学」と言われた作家、アルベール・カミュ(1913年~1960年)の『ぺスト』(1947年)が、世界各地で密かなベストセラーになっているという。猛威を振るう新型コロナウイルスに右往左往する人間の姿が、カミュが描いたペスト禍の世界と重なるからだ。 だが私はむしろ、カミュのもう一つの代表作『異邦人』(1942年)の方が好きだ。この作品も、カミュが生まれ育ったアルジェリアが舞台で、養老院から母親の死を告げる電報が届いたシーンから始まる。「きょう、ママンが死んだ」――。 先週2月7日の深夜、私のスマートフォンにも、チーンという緊急ニュースを伝える音が鳴った。 〈 李文亮医師が、2月6日夜9時30分に死去した 〉 私は思わず、床から飛び起きてしまった。このコラムで2週にわたって伝えてきた李文亮氏が死去したのだ。新型コロナウイルスの発生に対して12月31日、初めて警鐘を

    涙なしには読めない…武漢肺炎に最初に警鐘を鳴らした医師の「遺書」(近藤 大介) @gendai_biz
  • 忍耐が友達だった、私の22年間(なみちえ) @gendai_biz

    面白いことでドッと笑ったり、悲しいことに大声で泣いたり、昔は今より感情表現豊かだった私。初めて「ガイジン!」と煽られた時、私はどんな顔をしていただろうか。その時の少し歪な表情をベースにした顔立ちで人間生活22年目を進めている。 現在の私はその昔からやってきた芸術(言語表現・現代美術など)と密接し、寄り添うことが生き甲斐となっているが、時々ふらっと訪れる虚無感を解消しようと、よく海に行く。今日は砂浜に突っ立った鳥居のそばに座って(なぜだか特別な存在になれる気がするから)散歩がてらお参りに来る人々を横目に「考えないことを考える」のに必死になっていた。 そうしていると、こちらへ歩いて来たおじさんが鳥居をくぐるかと思いきや私の方へ近づき話しかけてきた。 「お前は日人か?」「....はい(?)」「なぁんだ、“ガイジン”かと思ったからさ」 こうやって知らない人に自分とは何かを確認させて相手を安心させ

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  • ギグ・エコノミー礼賛の裏で「自由な自営業者」を襲う貧困と家族の崩壊(河野 真太郎) @gendai_biz

    異例のヒット ケン・ローチ監督の最新作『家族を想うとき』が公開され、社会派の映画としては大ヒットとなっている。 現在、「ギグ・エコノミー」という耳に心地いい言葉の裏側で、労働環境のさらなる劣悪化が起こっている。労働者の自由や自律性を表面では謳いながら、その裏では、「名ばかり自営業者」、「ゼロ時間契約労働」(両者については後述)といった、労働者を分断し、むしろ熾烈な労務支配・統制を行うという労働慣行が横行している。 『家族を想うとき』は、そのような状況で苦しむ一家を、妥協なく描き出してみせた。 今回、作の脚を担当したポール・ラヴァティ氏に電話インタビューを行った。記事では、インタビューを紹介しながら、『家族を想うとき』が物語る現在の社会と労働、そして家族のあり方を考えてみたい。 ポール・ラヴァティは1957年生まれの作家であり、ケン・ローチとは1996年の『カルラの歌』以来、『ブレッド

    ギグ・エコノミー礼賛の裏で「自由な自営業者」を襲う貧困と家族の崩壊(河野 真太郎) @gendai_biz
  • 「私には家族の物語がない」フィンランド34歳女性首相、驚きの人生(岩竹 美加子) @gendai_biz

    現職として「世界最年少首相」が誕生 2019年12月10日、フィンランドで34歳の女性首相が誕生した。 新首相のサンナ・マリンは、現職として世界最年少の首相である。 マリンは、5つの政党から成る連立内閣の第一党、社会民主党の党首でもある。5つの政党(社会民主党、左翼同盟、中央党、緑の党、スウェーデン人民党)の党首は全員女性で、年齢は32歳と34歳が2人、55歳が1人(註 スウェーデン人民党は、スウェーデン語を母語とする少数派フィンランド人の党)。この内閣を形成するのは、女性12人、男性7人の大臣である。 若い女性の首相であることに加えて異色なのは、マリンが、母とその同性パートナーのレインボーファミリーで育ったことだ。7色のレインボーは、LGBT(レスビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスセクシュアル)のシンボルカラー。フィンランドでは、LGBTの家族、特にレスビアンとゲイの家族は、レイン

    「私には家族の物語がない」フィンランド34歳女性首相、驚きの人生(岩竹 美加子) @gendai_biz
  • 日本女性の「セックス観」の劇的な変化、そのウラで起きたこと(元橋 利恵) @gendai_biz

    セックスの「筋書き」はどう変わったか 「恋に効く」「愛」「きれいになる」「彼とのコミュニケーション」…。現代においてセックスは、女性たちの間でカジュアルに語られ、受容され、「研究」されている。しかし、そのカジュアルさの一方で、「モテ」や「女子力」的なものの延長にセックスが位置付けられることに違和感を覚えるという声もある。 セックスは社会的に構成されているものである。私たちは、セックスの際にどうふるまい、何をすべきで何をすべきでないかといった筋書き(sexual script)を社会的に形成している。このようなセックスの筋書きは、ポルノや雑誌、ネット記事、SNS等で流布されており、私たちのセックス観をつくっている。 稿では現代の女性たちのセックス観を形成するものについて考える。とくに、女性たちの置かれている社会的経済的位置とセックス観のつながりを重点的に考察してみたい。 ※記事ではセック

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  • 「不自由な自営業者」たちが追い込まれる貧困の泥沼…これは日本の未来か(望月 優大) @gendai_biz

    「ギグ」とは何か 「ギグエコノミー」というバズワードが流通し始めてからそれなりの時間がたつ。ウーバーのドライバーなど、新しいプラットフォームの出現とともに語られることも多いこの言葉だが、「ギグ」には元々「単発の仕事」や「日雇い」という意味があり、そのカバーしうる範囲はさらに広大である。 例えば、『ギグ・エコノミー』(2017)の著者ダイアン・マルケイ(MBAで「ギグエコノミーの講座」を開講とのこと)はこう記している。 「現代社会の働き方を、終身雇用の正社員から無職までずらりと並べたとしよう。ギグ・エコノミーとは、そのふたつに挟まれたさまざまな労働形態を幅広く含む概念である。コンサルティングや業務請負、パートやアルバイト、派遣労働、フリーランス、自営業、副業のほか(略)オンラインプラットフォームを介したオンデマンド労働などが当てはまる。」 マルケイのこの記述に従えば、「ギグ」とは「終身雇用の

    「不自由な自営業者」たちが追い込まれる貧困の泥沼…これは日本の未来か(望月 優大) @gendai_biz
  • 戦前日本「ファシズムへの転落」が、現代の私たちに教えてくれること(福家 崇洋) @gendai_biz

    「戦後民主主義」の行方 今年8月12日に放送されたNHKスペシャル「かくて“自由”は死せり~ある新聞と戦争への道~」は、ネットを中心に大きな反響を呼んだ。同番組は、新しく発見された「戦前最大の右派メディア」新聞『日』にスポットをあて、「大正デモクラシー」から戦争へ向かう日の社会の転換を映し出した。 感想には、自由を謳歌していたはずの日社会が破滅的な戦争に転げ落ちていく怖さや、いまの社会との共通性を読み込んで警鐘を鳴らす言葉が数多くつづられていた。 これまで私は、戦前の日社会が「大正デモクラシー」から「ファシズム」へいかにして変わっていったのかという問題意識をもって、社会運動史や思想史を研究してきた。番組では、『日』を通史的に見ることで、「大正デモクラシー」から戦時体制へ移行する過程がクリアに把握できること、社会で共有していた許容ラインが次第に引き下げられていったことをコメントした

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  • 炎上繰り返すポスター、CM…「性的な女性表象」の何が問題なのか(小宮 友根,ふくろ) @gendai_biz

    2019年も終わりが近づいてきていますが、1月早々の西武・そごうの広告から、記憶にあたらしい赤十字の献血ポスターに至るまで、今年も女性表象をめぐっていくつもの「炎上」がありました。こうした「炎上」はなぜ繰り返されるのでしょうか。言い換えれば、表象の作り手と批判者の間には表象に対するどんな理解の齟齬があるのでしょうか。 ここでは特に理解の齟齬が生じやすい性的な女性表象の問題点について、私が以前に書いた小論「表象はなぜフェミニズムの問題になるのか」(『世界』2019年5月号)をふまえて、少し突っ込んで考えてみたいと思います。あわせてお読みいただけると嬉しいですが、この記事単体でも読めるようになっています。 【文中のイラストは、ふくろ氏の作成】 ふくろ:兵庫県生まれ宮崎県育ち。東京外国語大学外国語学部卒業。編集職を経て現在は英日ゲーム翻訳者、字幕翻訳者。AAAタイトルを含め多数の作品の日語ロ

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  • 田嶋陽子が日本のフェミニズムにもたらした功罪、なんて書きたくない(山内 マリコ)

    のお茶の間に初めてフェミニズムの風を運んだのは紛れもなく、英文学者で女性学研究家の田嶋陽子だ。ただ、テレビで男性識者たちと激しい喧嘩を繰り広げる彼女を見て、フェミニスト=怒れる女性、というイメージを抱いてしまった人は少なくないだろう。 そんな彼女をいま、再評価する動きがある。“フェミマガジン”である『エトセトラ』の2号目の特集、その名も「We LOVE 田嶋陽子!」だ。責任編集を努めたのは、作家の山内マリコさんと柚木麻子さん。 同特集を発案した山内さんは、“田嶋フェミニズム”の功績をあるきっかけで再認識したという。そんな彼女が、「田嶋陽子の日フェミニズムにおける功罪」についてどう考えるのか聞いてみたかった。すると、こんな答えが返ってきた。 ――「田嶋陽子が日フェミニズムにもたらした功罪」なんて書きたくない。 ※以下、山内マリコさんによる寄稿 「男女平等教育」世代から見た田嶋陽子

    田嶋陽子が日本のフェミニズムにもたらした功罪、なんて書きたくない(山内 マリコ)
  • 女子高生2人が「生理タブー」をぶっ飛ばすゲームを作るまで(堀越 英美) @gendai_biz

    ゲームの名は、「タンポン・ラン」 10月19日が生理の日になった。 2019年10月19日、ニューヨークのNPO団体「PERIOD」が、生理の平等化を目指して「National Period Day(生理の日)」を制定した。ニューヨーク市はこれに合わせ、全ての公立学校の生徒にタンポンとナプキンを無償提供すると発表した。生理がタブー視されていたためにこれまで顧みられなかった、生理用品を入手できずに学業に支障をきたしていた生徒を救うためだ。 「生理の日」制定に先駆けること4年、ニューヨークの公立高校に通っていた二人の女子が、生理のタブー視を風刺する「タンポン・ラン」なるゲームを作成し、バズったことがある。 二人の名はソフィー・ハウザーとアンドレア・ゴンザレス(以下、ソフィーとアンディ)。彼女たちは大学進学後に、当時のことを振り返る『ガール・コード プログラミングで世界を変えた女子高生二人のほん

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