先般の通常国会で「確定拠出年金法等の一部を改正する法律」が可決成立した。最も大きな変化は、確定拠出年金の加入資格を持つ対象者が大幅に増えることになったことだ。 確定拠出年金の改正法が今年通るらしいことは事前に予想されていたので、例えば筆者のような資産運用に関係する著述業に関わる人物が、改正法成立の前後を狙って確定拠出年金の本を出版しようと考えても不思議ではない。 現に、そう思った著者と出版社が相当数存在したようで、確定拠出年金の解説本がすでに何冊も出ているし、同業者に聞くところによると、これからも何冊か出るらしい。大ブームにはなっていないが、結構な点数の確定拠出年金本が出版されることになる。 ご多分にもれず、筆者も、『確定拠出年金の教科書』(日本実業出版社)というタイトルの本を書いた。著者本人としてはオーソドックスで網羅的な内容だと思う本だ。 確定拠出年金は、ある程度安定的な収入の