「黄金期」の犠牲に 2012年のキャメロンとダライ・ラマ14世の会見により始まった史上最悪の英中関係は終わったが(2015年9月、英オックスフォードで会見を開くダライ・ラマ) Darren Staples-REUTERS 「英中の黄金時代が到来した」習近平国家主席は21日、キャメロン英首相との首脳会談で高らかに宣言した。 なるほど、確かに英国にとっては"黄金"の到来だったかもしれない。訪英には多くの起業家が帯同し、無数の提携、契約、商談が取り交わされた。原子力発電所建設や新高速鉄道建設、インフラ整備への出資など、総額は約400億ポンド(約7兆3900億円)に達する。訪英がなくとも実現した契約も含まれているとはいえ、英国人の目には習近平が金の雨を降らせる男、レインメーカーに映ったのではないだろうか。 21世紀の朝貢外交とダライ・ラマ効果 近年大々的に展開されている「レインメーカー外交」だが、