英国人兵士ジョージ・バイナル氏の写真と、同氏が家族に、聖書と銃弾と共に送った手紙(写真:英国聖書協会) 第1次世界大戦で戦った兵士たちにとって、聖書は装備の中でも重要な役割を担っていた。死が間近に迫って来たとき、聖書は大きな意味を帯びた。 民間人を含め千数百万人の死者を出したとされる第1次世界大戦は今月11日、終結100周年を迎えた。英国聖書協会はその記念日に合わせ、聖書が前線部隊の兵士たちにとってどれほど大きな意味を持っていたかを紹介している。 第1次世界大戦では、欧州各地で大規模な塹壕(ざんごう)戦が展開され、ベルギー南部からフランス北東部にかけて構築された「西部戦線」は、大戦期間中、4年にわたる膠着(こうちゃく)が続いた。その西部戦線の塹壕で敵の戦火にさらされた英国人兵士ジョージ・バイナル氏は、間近に迫る死を経験した兵士の一人だ。バイナル氏が休息を取ろうと兵舎に入ると、一人の友人が近