【メキシコ市=菅原啓】南米パラグアイで開催されていた第21回イベロアメリカ首脳会議は29日、貧困削減、格差是正などの課題で国家の果たすべき役割を強調した「アスンシオン宣言」を採択して閉幕しました。 議長国パラグアイのルゴ大統領は、欧米の財政問題を契機とした世界的な経済危機が中南米に波及しつつある状況に触れ、この危機が浮き彫りにしているのは、「市場の論理や優位性から国家を取り戻す必要性だ」と発言。各国国民の平等や幸福のために奉仕する国家の役割が重要だとのべました。 メキシコのカルデロン大統領は、欧州の財政危機の解決方向について、国債を保有する銀行や投資家がまず責任をとり、損失を受け入れるべきだと主張。国際社会全体や「多くの国の貧しい人々が政府の無責任な行為の代償を支払う理由はない」として、責任のない諸国民に犠牲が押し付けられる措置には賛成できないと表明しました。 ペルーのウマラ大統領は、各国