福島県内で生産された肉牛から、放射性物質のセシウムで汚染された肉が相次いで見つかっています。3月の東京電力福島原発の事故で飛散した、放射性物質を浴びた稲わらを与えられたことが原因とみられます。稲わら、牧草などのセシウム汚染は、各地に広がっています。 牛肉から検出されたセシウムは長期間食べ続けなければ人体に影響はない程度とされますが、肉牛の内部被ばくによるとみられる汚染が、相次いで見つかったことはきわめて重大です。食品と畜産業の「安全」「安心」のために、徹底した対策が不可欠です。 稲わらから内部被ばく セシウムで汚染された牛肉は、最初は今月初めに福島県南相馬市から東京都の芝浦と場に出荷された肉牛から見つかりました。今週になって、福島原発から60キロ離れた福島県浅川町から出荷された肉牛でも汚染が明らかになりました。処理された牛肉は東北や関東、西日本など広い範囲に流通し、一部は食用として消費され