【ワシントン=洞口昇幸】全米自動車労組(UAW)は4月28日、ミシシッピ州にある日産自動車のカントン工場で、日産側が労働組合の組織化の権利を侵害し、国際法に違反しているとして米国務省に調停を求めました。国際労組「インダストリオール・グローバル・ユニオン」と協調しておこなったもの。 同工場の労働者は約5600人。UAWはここ数年、工場労働者の組織化に取り組んできました。同労組によると、日産側がUAWを工場から追い出すための「脅迫、脅し、恐怖」のキャンペーンを行っているとし、それらは労働者や労働組合の権利の尊重などを求めている経済協力開発機構(OECD)の多国籍企業行動指針に違反するとUAWは主張しています。 労組を結成しようとした場合には日産側が工場閉鎖をちらつかせて圧力をかけたとする全米黒人地位向上協会(NAACP)の調査報告書もあります。 日産の広報担当者は、「われわれは活動しているすべ