低賃金将来も/政治への不信… 国際労働機関(ILO)はこのほど、世界の15歳から24歳までの青年の雇用情勢に関する報告書を発表しました。報告書は、2008年のリーマン・ショック後の世界経済後退の後遺症が今後も長期にわたって続き、若い世代に「傷痕」を残す危険があると警告しています。(夏目雅至) ILOが警告 10月19日に発表された同報告書は、青年労働者がいま、先進工業国では高失業率や不安定雇用の増加に、発展途上国では多くのワーキングプア(働く貧困層)の存在という多難な状況に直面していると指摘しています。 世界経済が後退している時代に労働市場に入る世代の“不運”は、失業や不完全雇用、社会的ストレスなどとして現在表れるだけでなく、低賃金状態が将来も続いたり、政治、経済体制に対する不信を募らせるなど、今後も長期にわたって影響を及ぼす可能性があると述べています。 青年の間では、パートタイム労働や臨