生活保護を利用する人たちにアパートなどの家賃費用として支給される住宅扶助費の上限額大幅見直しが7月から強行され、多くの利用者が扶助費削減による新たな苦難を強いられています。住み慣れたアパートからの転居や家主との家賃値下げ交渉を迫られるなど住まいの安心を揺るがす事態も生まれています。厚生労働省は、猶予を設けるなどの「経過措置」をとるよう区市町村に通知しましたが、自治体によって対応はバラバラで混乱を引き起こしています。暮らしの実態を無視した住宅扶助費削減は中止すべきです。 いきなり転居を迫られて 住宅扶助費は、地域や世帯人数を区分して、国が上限額の基準を決めています。今回の見直しは、一般低所得世帯の家賃と機械的に比べ、扶助費上限額が「高い」地域があることなどを理由に実行されました。月1万円もカットされた2人世帯、月6000円もカットされた3人世帯など全国各地で多くの世帯が減額されました。 安い