ブックマーク / gendai.media (38)

  • 「加速社会」とは何か? 私たちを追い立て、充足感を奪っているものの正体(出口 剛司) @gendai_biz

    「加速社会」とは何か? 私たちを追い立て、充足感を奪っているものの正体 いつも時間がなくて、どこか空疎 忙しいのに、空疎 いつも何かに追い立てられている、つねに時間がない、息をついているヒマもない——日々こうした思いを抱いて生活を送っている人は少なくないだろう。 私たちは、高度なテクノロジーによって、余りある時間を手にするはずであった。だが実際は、毎日何かに追われ、多忙すぎる日々を送っている。また、加速する時間の中で忙しさが増す一方、ふと我に返ると、自分も周囲も、何一つ進歩がないという事実に愕然とする。 私たちはどうして、これほど時間がなく、いつも様々なイベントに追い立てられており、にもかかわらず、どこか空疎な感覚を抱いているのか。 ドイツの社会理論において、大きな存在感を示してきた「批判理論」という分野がある。その批判理論の新世代を代表するハルトムート・ローザの『加速する社会―近代におけ

    「加速社会」とは何か? 私たちを追い立て、充足感を奪っているものの正体(出口 剛司) @gendai_biz
  • なぜ「女性の落語家」は少ないのに「女性の講談師」が多いの…? その「意外な理由」(堀井 憲一郎) @gendai_biz

    女性落語家の受賞 2021年、NHK新人落語大賞を取ったのは桂二葉であった。 初の女性落語家の受賞である。 どれほど話題になっていたのかちょっとわからないが、わりと画期的な出来事である。 海外にも報道されていた。 ニューヨークタイムズから桂二葉さんについて話を聞きたいとの、取材依頼があった。 ニューヨークタイムズだから、おそらくニューヨークとかそのあたりで読まれるのだろう。取材してきたのはアメリカ人記者である。 リモートでのインタビューであり、英語で聞かれ、通訳が入った。 依頼の時点で「初めての女性の受賞」というところにニューヨークが反応したのだろうと推察していた。記者の人も通訳さんも女性であった。 なぜ落語家には女性が少ないのか、という話は、日人にするのさえ、少しむずかしい。「そもそも落語というものは」と18世紀の日社会から話を始めないと十全に解説できないからだ。 でもまあ、向こうも

    なぜ「女性の落語家」は少ないのに「女性の講談師」が多いの…? その「意外な理由」(堀井 憲一郎) @gendai_biz
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    mthrssk 2022/01/13
  • 奥多摩山中で26歳男性がバラバラ死体に…BBQと共に行われた鬼畜たちの「狂気の宴」(原 雄一) @gendai_biz

    2020年9月24日、コロナ禍の最中、一人の男が「再逮捕」された。男の名は紙谷惣(46)。2003年に東京都奥多摩町の山中で男性の切断遺体が見つかった猟奇殺人事件の容疑者だったが、事件直後から南アフリカ共和国に逃げ、殺人容疑で国際手配されていた。 17年にわたる国外逃亡の裏で繰り広げられていた、警視庁捜査第一課との度重なる「駆け引き」。日警察の面子を掛けた国際捜査の全貌を、当時事件を担当した警視庁捜査第一課元刑事、原雄一が明かす――。 記事前編は、短期連載の事件発覚から南アフリカ逃走までを再録してまとめたものだ。衝撃のラストとなる後編まで、ぜひ一気通読していただきたい。 海外逃亡被疑者 「国際手配中の『紙谷 惣46歳』が南アフリカから帰国」 「警視庁は逮捕監禁容疑で逮捕」 各報道機関は、新型コロナウイルスの感染拡大で生活苦となり、令和2年9月3日夕方、逃亡先の南アフリカ共和国から単独帰

    奥多摩山中で26歳男性がバラバラ死体に…BBQと共に行われた鬼畜たちの「狂気の宴」(原 雄一) @gendai_biz
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    mthrssk 2021/06/30
  • 「オタク」になりたい若者たち。倍速でも映画やドラマの「本数をこなす」理由(稲田 豊史) @gendai_biz

    映画を早送りで観る理由 #2 個性的でなければ戦えない】 映画やドラマやアニメを倍速視聴、もしくは10秒飛ばしで観る習慣に対する違和感を、記事「『映画を早送りで観る人たち』の出現が示す、恐ろしい未来」に書いたところ、大きな反響があった。その記事の中で、一部の人たちが「聞き捨てならない」と憤慨する箇所があった。 「忙しいし、友達の間の話題についていきたいだけなので、録画して倍速で見る」 「内容さえわかればいいからざっと見て、細かいところはWikipediaで補足する」 おもに10代から20代の若者の声である。察するに彼らの多くは、ことさらコアな映画ファン、ドラマファン、アニメファンでもなければ、それらを大量にチェックする仕事に就いているわけでもない。 なぜ、そこまでして話題についていかなければならないのか。 LINEグループの“共感強制力” 大学の講義や就活イベントなどで現役大学生と触れ合

    「オタク」になりたい若者たち。倍速でも映画やドラマの「本数をこなす」理由(稲田 豊史) @gendai_biz
  • 「世界的知性」スティーブン・ピンカーが、米国「リベラル」から嫌われる理由(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

    アメリカ言語学会への公開書簡 日でもよく知られた言語学者・認知科学者であるスティーブン・ピンカーをめぐって事件が起きた。 2020年7月初頭、アメリカ言語学会( Linguistic Society of America = LSA)に所属する会員たちから、同学会に所属するピンカーを、学会の「アカデミック・フェロー」および「メディア・エキスパート」の立場から除名することを請願する公開書簡が発表されたのである。この書簡には、博士課程の学生や助教授・教授を中心とした600名以上の会員たちの署名が付けられている。 公開書簡では、LSAが2020年6月に「人種的な正義」に関する声明を発表したことを受けて「ピンカーのこれまでの振る舞いはLSAの声明と矛盾するものである」と指摘されており、彼がLSAのフェローの地位にふさわしくない、と論じられている。ピンカーには差別の問題を軽視し続けてきた経緯があり

    「世界的知性」スティーブン・ピンカーが、米国「リベラル」から嫌われる理由(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
  • 恋心すらセクハラ…若い男性が抱える「新しい生きづらさ」(清田 隆之)

    恋バナ収集ユニット「桃山商事」の一員として、人々の失恋体験や恋愛相談に耳を傾け、そこから見える恋愛とジェンダーの問題を発信している清田隆之さん。彼が現代における「男性性」の問題ととことん向き合ったのが、自身初のエッセイ集である『さよなら、俺たち』(STAND!BOOKS)だ。 日は「ジェンダー・ギャップ指数」で今年、過去最低の121位(153カ国中)を記録した“ジェンダー後進国”ではあれど、それでも若い世代ではジェンダーに対して意識の高い男性が少なくない。そんな男性たちのあいだで起きている変化について、同書の一部を抜粋・再構成しお伝えしたい。 「思い起こすのもおぞましい行動」 以前、東北地方の大学に通う男子学生(Sさん)からこのような相談を受けた。3年生である彼は登山サークルで幹部の役職に就いており、トレーニングのメニューを考えたり、人間関係を調整したりという職務を担っていた。 ある時、

    恋心すらセクハラ…若い男性が抱える「新しい生きづらさ」(清田 隆之)
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    mthrssk 2020/08/03
  • Jユース出身者の数で見る、いまの日本代表の「ほんとの強さ」(戸塚 啓) @gendai_biz

    W杯に出場する以前の日本代表は大学出身者が大半を占めていた。1993年にJリーグが開幕してプロリーグが生まれ、5年後、W杯フランス大会に初出場するが、代表選手の約半数は大卒でJユース出身の代表選手はいなかった。あれから20年、その比率はどう変わってきたのだろうか。 02年日韓大会で初のユース出身代表選手 サッカーJリーグとプロ野球の大きな違いに、育成組織の有無がある。地域密着と地域貢献を理念に掲げるJリーグは、そのひとつの手段としてU-15(15歳以下の中学生年代、通称ジュニアユース)とU-18(18歳以下の高校生年代、通称ユース)両チームを保有することが義務づけられている。U-10とU-12については、サッカースクールやサッカー教室を開催すれば常設のチームは持たなくてもいい。 欧州や南米のサッカークラブを手とした育成組織は、日サッカーの構造を変えると思われた。中学や高校の部活で鍛えら

    Jユース出身者の数で見る、いまの日本代表の「ほんとの強さ」(戸塚 啓) @gendai_biz
  • 「負の性欲」はなぜバズったのか? そのヤバすぎる「本当の意味」(御田寺 圭) @gendai_biz

    もともと「負の性欲」とは、「リョーマ」と名乗る(アンチ・フェミニスト系の)アカウントが2019年7月に考案したワードである。「女性による、よりよい子孫を残すための男性に対する選別と、そうした選別によって『アウト』と判定した相手に対して(自己防御的に)発露する生理的嫌悪感」を指し示す語だった。 「リョーマ」氏のアカウントはツイッター規約に違反しているとされて凍結された。「負の性欲」が爆発的な流行を見せ、ミームとして急成長したのは、発案者がツイッターを去った後のことであった。 女性から男性に対する「キモい」ということばは、しばしば「『キモい』という感情を抱かされた私は被害者だ(そして加害者は、キモいアイツである)」といったニュアンスを帯びる。「キモい」「生理的に無理」といった拒否反応を、他人に向けることの加害性に無自覚な人びとに対する批判的説明として、「負の性欲」ということばには、大きな説得力

    「負の性欲」はなぜバズったのか? そのヤバすぎる「本当の意味」(御田寺 圭) @gendai_biz
  • 図書館司書は「いらない仕事」?非正規・低賃金労働とパワハラの実態(寺下 由美子) @gendai_biz

    「司書って暇そう」と言われて 「司書」と聞いて、どんな人を思い浮かべるだろうか。 図書館のカウンターに座って、黙々と何か作業をしている人、みたいな感じだと思う。 私は関西の大学で9年間、図書館の司書をしてきた。普段私の周りには同僚はもちろん友人まで司書ばかり。でもたまに異業種の人と初対面で会う機会があって、自己紹介では当然お互いにどんな仕事をしているのか話題になる。 正直、図書館の話をするのは気が重い。だいたいこんな反応をされるから。 「カウンターに座ってるだけでしょ。暇そう」 「楽して稼げていいね!」 「好きな仕事ができて幸せだねー」 言いたいことは山ほどあるけれど、結局その場の空気を読んで曖昧に笑って聞き流すことにしている。少しモヤッとしながら。もちろんそれ以外は、異業種の人と話すのは面白いし勉強になるので好きだ。 私に限らず、職業のイメージで相手から誤解されたり、仕事内容を上手く伝え

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  • 山梨学院大学で異常事態…「非常勤講師切り捨て」とモラルの崩壊(田中 圭太郎) @gendai_biz

    山梨県庁で記者会見の「異常事態」 山梨県甲府市に広大なキャンパスを構え、法学部、経営学部、健康栄養学部、国際リベラルアーツ学部、スポーツ科学部の5学部6学科と、2つの研究科をもつ山梨学院大学。運営する学校法人山梨学院は、3800人以上の学生が通う大学のほか、幼稚園、小・中学校、高校、短大も有している。 この山梨県を代表する総合大学で、異常な事態が起きているという。大学の非常勤講師2人と首都圏大学非常勤講師組合は6月24日、山梨県庁で記者会見し、次のように述べた。 「山梨学院大学ではいま、非常勤講師の違法な定年切り下げや雇い止めが起きていて、多くの教員が追い詰められています。このまま放置するわけにはいきません」 会見した講師らは、学校法人山梨学院が今年1月に甲府労働基準監督署から立ち入り調査を受けて、指導と是正勧告を受けたことを明かした。その理由は、労働基準法に定められた手続きをとらずに、非

    山梨学院大学で異常事態…「非常勤講師切り捨て」とモラルの崩壊(田中 圭太郎) @gendai_biz
  • 男の子はいかにして「男らしさの檻」に閉じ込められるのか(北村 紗衣) @gendai_biz

    レッド・ツェッペリンと「男らしさ」の問題 若かった頃、 一人前の男になるってのはどういうことか(what it was to be a man) 教えてもらった。今、その年になって できるかぎりその手のことを ちゃんとやろうとはしてるんだ。どんだけ頑張っても 行き止まりに突っ込むだけなんだけどな これは1969年にレッド・ツェッペリンが出した楽曲「グッド・タイムズ・バッド・タイムズ」冒頭の歌詞の日語訳(拙訳)だ。ジミー・ペイジのギラつくギターにあわせてロバート・プラントが歌うこの詩は、「男らしさ」の矛盾をとてもシンプルに表している。 つまり、男の子(boy)は実は小さい時に「一人前の男」(man)というのはどういうものかに関する固定観念をたたき込まれて育つが、実際のところ、そんな概念を体現できる立派な大人の男にはなれっこない、ということだ。この歌詞は「男らしさ」の理想と現実を簡潔に歌い上

    男の子はいかにして「男らしさの檻」に閉じ込められるのか(北村 紗衣) @gendai_biz
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    mthrssk 2019/08/08
  • 大学生のインターン参加が急増した結果、ゼミ合宿ができなくなった話(藤田 結子) @gendai_biz

    「インターンに行く学生が増え、3年生のゼミ夏合宿ができなくなりました」とTwitterでつぶやいた。すると、2100リツイート、3900いいねを超えた。 ちょっとした愚痴だったので驚いたが、自分のゼミも同じような状況だというツイートを見かけた。 私たちだけの問題ではなさそうだ。なぜこのような事態になったのか、事の顛末をお話ししよう。 インターンに行く学生が増え、3年生のゼミ夏合宿ができなくなりました。在学中、アメリカの大学生が毎日夜遅くまで図書館で勉強している一方で、日は就活ばかりさせて、将来的に創造性やイノベーションで競えるの 主戦場はインターンへ、採用激戦で学生に報酬50万円企業も https://t.co/jPEHp6pt2b — 藤田結子 Yuiko Fujita (@yuiko_fujita) July 2, 2019 インターンシップで流れたゼミ夏合宿 私は大学で社会学を担当

    大学生のインターン参加が急増した結果、ゼミ合宿ができなくなった話(藤田 結子) @gendai_biz
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    mthrssk 2019/07/31
    ゼミ合宿がなくなるとか朗報じゃないのか。就活と同様にゼミ運営も批判しようよ。
  • 「アメリカの大学生はよく勉強する」は本当か? 実は3人に1人が…(畠山 勝太) @gendai_biz

    アメリカの大学生はよく勉強する」は当か? 実は3人に1人が… トップスクールとそれ以外の「大格差」 アメリカの大学生は勤勉なのか? 米国の大学生はとてもよく勉強するのに、日の大学はまるでレジャーランドのようで学生がしっかり勉強していない――そう考える日教育政策関係者がいる。 日の大学がレジャーランドか否かは筆者の専門外なのでここでは論じないが、日の学生と比較して米国の大学生はとてもよく勉強する、と断言してしまう姿勢には大きな問題がある。 たしかに、アイビーリーグや州立大学旗艦校に代表されるような米国のトップスクールの学生たちは驚くほどよく勉強しており、入学から4年以内に卒業する学生の割合は9割近くに及んでいる。 しかし、米国教育統計センターによると、米国のフルタイムの大学生が6年間で卒業する割合は60%程度に過ぎず、3人に1人は退学しているか、2年以上の留年を経験しており、お

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  • 「日本の保育無償化は誰も幸せにならない」といえるこれだけの理由(猪熊 弘子) @gendai_biz

    いよいよ来年度2019年10月の消費税アップと同時に、「幼児教育・保育無償化」がスタートすることになっています。そのための「子ども・子育て支援法」改正案についての審議も、3月12日の衆院会議で始まりました。 すでに新年度開始まであと2週間。「無償化」は来年度半ばからのスタート予定ですので、来であれば、すでにその運用について詳細まで決まっていなければならないのですが、制度の導入には「子ども・子育て支援法」の改正が必要で、正式には3月末に国会を通過した後に決まります。そこで、現段階では細かい運用についてはまだ定まっていないところも多くあります。 しかし、現段階で決まっていることをみただけでも、今回の「無償化」によって、逆に親が支払う金額があがったり、保育需要がさらに増えて急激に待機児童が増えたり、ますます保育士不足が進んだり……といった心配が多分にあるのです。 そう語るのは、保育についての

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  • 『いだてん』は「スポーツ・感動・ファシズム」の関係を描いた傑作だ(堀越 英美) @gendai_biz

    「全体」「感動」が重視される日のスポーツ 1996年アトランタ五輪で、女子競泳の千葉すず選手がバッシングされたことを今も鮮明に覚えている。 メダルを獲れなくてもカラフルなアフロヘアのカツラをかぶってプールに登場し、オリンピックは楽しむつもりで出た、メダルメダル言う人は自分で泳いで獲ればいいとインタビューで放言する彼女は、同年代の筆者にはすさまじくかっこよく見えた。しかしそんな人間は少数派だったようだ。 当時、彼女は二十歳そこそこ。自分とさして年の変わらない、そして自分よりはるかに努力家で強くかっこいい女性が、ただ楽しんだだけでバッシングされている姿にショックを受けずにはいられなかった。 世界レベルで楽しむ彼女がダメなら、日のすみっこで娯楽にまみれて生きる自分なんて土に埋もれるしかないではないか。若者の頑張りに勝手に「感動の物語」を期待し、「感動の物語」から逸脱すれば容赦なく叩きのめす。

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  • 東大から「内定取り消し」を受けた大学教授がどうしても伝えたいこと(宮川 剛) @gendai_biz

    内定通知(!?)とその取り消し それは、2017年1月のことでした。 私は、東京大学教養学部統合自然科学科・学科長、大学院総合文化研究科・広域科学専攻生命環境科学系・教授及び同研究科人事委員会・委員長を務められている先生より、お電話で、私の教授としての採用が決定したことと、着任が6月初旬となる見込みであることを告げ、「来て下さいますね?」というお言葉をいただきました。 私は、「はい、もちろん、喜んで。今後、お世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします」と即答しました。 その後、その人事委員長の先生から、「今回の当学科の人事にご応募いただき、ありがとうございました。すでにご連絡いたしましたように、先生に来ていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします」と記載されたメールをいただきました。 上記の連絡を受け、私は人事委員長に東大・駒場キャンパスに招待いただき、着任後に使用する

    東大から「内定取り消し」を受けた大学教授がどうしても伝えたいこと(宮川 剛) @gendai_biz
  • 不可欠な思想としての疎外論──今村仁司の思い出(國分 功一郎) | 現代新書 | 講談社(1/2)

    今村仁司のいらだち 「バカに教えることはない」──1993年当時、大学1年生だった私はこのような一言で始まる講義にとても驚いた。周りにはこの一言を聞いて、憤慨して階段教室を出て行く学生もいた。 分厚いメガネをかけたその大学教授は、そう述べた後、重たそうな鞄から分厚いコピーの束を取り出し、自らの近代論を延々と語りはじめた。それが今村仁司だった。 講談社選書メチエと言えば、誰よりもまず今村のことを思い出す。このシリーズの第1弾は氏の『近代性の構造──「企て」から「試み」へ』(1994年2月)だった。私が受けた講義も、このの内容と大きく重なっている。 当時はまだ「ポストモダン」という言葉が流行していた。今村の思想的課題とはおそらくずっと「近代」にあった。それをどう批判し、捉え直し、組み換えていくのか、今村はずっとそれを考えていたように思う。 彼が最も真剣に取り組んだ労働の問題の背後にも、近代を

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  • 突然教員を辞めさせられた、視覚障害をもつ准教授の嘆き(田中 圭太郎) @gendai_biz

    岡山短期大学幼児教育学科の准教授が、2016年3月、視覚障害を理由に「指導能力がない」と教職を外された。准教授は教職への復帰を訴えたが、岡山短大はこれを認めず法廷闘争に発展。18年11月、職務変更を無効とする判決が最高裁で確定し、准教授が勝訴した。 ところが19年1月、岡山短大は准教授の教職復帰を引き続き認めず、事務職として働かせる決定をした。表向きの理由は「授業の担当教員の変更」と説明し、障害が理由ではないという。しかし、その背景に浮かび上がるのは、准教授への差別だ。問題の経緯と、現状を取材した。 岡山短大による職務変更命令は「不法行為」 「教員能力が欠如しているとして授業を外されましたが、裁判所は職務変更が無効だと判断してくれました。にもかかわらず、今年4月以降も私は授業を担当できないのです。私は大学に謝ってほしいわけではありません。以前のように教壇に戻してほしい、ただそれだけです」

    突然教員を辞めさせられた、視覚障害をもつ准教授の嘆き(田中 圭太郎) @gendai_biz
  • 女子学生が抱いた“ある嫌悪感”から考える「女子のフェミ嫌い」問題(森山 至貴)

    「私、この論文嫌い」 4時限目のゼミを終え、慌ただしく移動して5時限目の教室にたどりつく。今日は授業開始まで数分の余裕があるから、そのあいだに頭の中を整理して冷静に授業をはじめられそうだ。 内心で安堵しつつ次々と教室にやってくる学生たちの様子をなんとはなしに観察していたら、不意打ちのようにその声が聞こえた。 「私、この論文嫌い」 もちろん無関心ではいられない。5時限目は恋愛結婚、性的欲望などに関する論文を読んでグループでディスカッションする授業なので、「この論文」とはその日の課題文献のことを指しているはずである。 もちろん学生が読むべきだと思って私が選んだものなので、「嫌い」な理由いかんによっては私の選択が間違っていたということになるかもしれない。 ちなみにその日の課題文献は女性の美容整形を題材にしたフェミニズムの文章で、主張は次のようなものだ。 「美容整形というのは人の自由意志でやっ

    女子学生が抱いた“ある嫌悪感”から考える「女子のフェミ嫌い」問題(森山 至貴)
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    mthrssk 2019/01/08
    "主観的な感情が客観的な学問としてのフェミニズムに「混入」している"→よし感情社会学の出番だ。
  • なぜNHK「まんぷく」は、安藤百福の“台湾ルーツ”を隠したのか(野嶋 剛) @gendai_biz

    日清品創業者の安藤百福(1910-2007)と、その・仁子をモデルにしたNHK連続テレビ小説「まんぷく」が好調だ。視聴率は放送開始1ヶ月以上を経ても、20%超をキープする。インスタントラーメンという国民への視聴者の関心の高さを感じさせるが、物語には、一切触れられていないことがある。 それは安藤百福が台湾出身者であるという来歴である。なぜ台湾というルーツが消されたのか。安藤とはいかなる人物だったのか。『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』著者の野嶋剛氏が台湾の故郷への現地取材を行うと意外な事実が次々と明らかになった。 国籍と即席麺 放送が始まったのが今年10月。私もほとんど欠かさず見ており、戦前戦後の厳しい社会環境でたくましく支え合う2人の夫婦愛に時には心を揺さぶられ、時にはハラハラしながら引き込まれている。現在までの視聴率もなかなか好調なようである。 このドラマでは、安藤は日人として描

    なぜNHK「まんぷく」は、安藤百福の“台湾ルーツ”を隠したのか(野嶋 剛) @gendai_biz